婚約破棄 6日目。 ページ8
Aside
体育館の授業では体育館を半面に区切って、
男子はバスケ、女子はバレーをする。
バレーが種目の授業は今日が初日なこともあり、二人組でパスを繋げるというゆるめな目標設定になっていた。
おまけに今は先生が少し席を外している。
そうなればもちろん____
「「「「「キャーッッ玲王くんかっこいーーッッ!!」」」」
__試合をしている男子の鑑賞となる。
体育の時お団子に髪を縛る玲王。
運動も人並みよりできる玲王。
味方や玲王自身のシュートが入れば笑顔でチームメイトと喜ぶ玲王。
((こんな人、人気が出ない訳が無い。))
柚「おーやっぱり御影人気だねー」
『…うん。そうだね。』
「…あいつ、運動出来るもんね。」
『それもそうだけど…玲王だもん。
色んなところを含めて、たくさんの人が玲王に恋してるんだろうね。』
歓声を送るあの女の子達も、声は出さずとも見惚れてる女の子達も。
それぞれの想いを持って玲王のことを好きになってる。
「……ねぇ、ほんとにAはこのままでいいの?(ボソッ)」
『ん?何か言った?』
「…ううん、なーんにも。
てか私のダーリンかっこいい!!」
その声に気づいて柚の婚約者は小さく微笑みを返していた。
……ラブラブだな。てかダーリンて。
『…いつもダーリンって呼んでるの?』
「まさか。スポーツ姿は惚れられやすいからね。
他の女への牽制。」
笑顔で言う柚に私は苦笑いしかできない。
柚の方が恋愛テクは何段も上らしい。
.
いつの間にか試合は休憩時間に入っていた。
水分補給をする凪と目が合って、凪が小さく手を振ってくれた。
私はそれに微笑みを返し、
が、ん、ば、れ、と口パクで応援した。
凪は理解してくれたようで小さく頷き、淡く微笑んでくれた。
すると絶賛凪に風を送るというお世話中の玲王が気づき、凪の視線の先であるこっちに振り向いた。
一瞬玲王と目が合ったけど、すぐに逸らした。
柚「……あ、先生戻ってくる。
A続きやろっか。」
『うん。』
__そうして後ろを向いた私は気づかなかった。
玲王が傷ついたような、切なげな瞳で私を見ていたことに。
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ゆりと白鳥(プロフ) - 咲夜さん、コメントありがとうございます!どうかこの作品を最後まで見守っていただけたら嬉しいです! (7月17日 20時) (レス) id: 828f7fac15 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(さくや)(プロフ) - 続き楽しみにしています。 (7月16日 20時) (レス) id: f2b60f62ba (このIDを非表示/違反報告)
ゆりと白鳥(プロフ) - 桜木清次さん、コメントありがとうございます!そしてあたたかいお言葉嬉しいです!どうかこれからもこの作品をよろしくお願い致します! (5月18日 8時) (レス) id: 828f7fac15 (このIDを非表示/違反報告)
桜木清次 - コメント失礼します!この作品とても好きです!!続きが気になりますが、無理のないペースで頑張って下さい! (2023年4月6日 20時) (レス) @page14 id: f838235576 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりと白鳥(プロフ) - かいさん、コメントありがとうございます!!終わった時も好きな作品だった、と言っていただけるよう頑張ります!これからもこの作品をよろしくお願い致します! (2023年3月15日 21時) (レス) id: 828f7fac15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆりと白鳥 | 作成日時:2023年3月7日 12時