#8 廉Side ページ8
ドサドサドサドサッ
たくさんのダンボール箱が頭の上から降ってきた
廉「痛…」
ほんまついてないわ…
パタパタパタ…
箱の山を乗せた台車を押していたやつが走ってきた
顔は見えやんけど…
ピタッ
男は俺の前で止まって頭を下げて言う
？「ほ、本当にすみません！えっと…その、前が見えなくて…だ、大丈夫ですか？」
そらこんな箱の山積んでたら前見えやんやろうな…
でもちょっと頭に当たっただけやし別に気にしやん
廉「別にいいですよ。顔上げてください」
てかこの声聞き覚えあるわ…もしかして…
男は顔を上げると…
？「ありがとうございます。お怪我は…って廉！」
あぁ、もしかして…？が当たったわ
廉「海人久しぶりやん」
こいつは�盒恭た�
社内に併設されてるカフェの店員で同い年で話も合うからいつの間にか仲良くなってた。まぁ、友達。
海「本当にそれ！廉全然お店に来ないから気になってたんだから…って怪g」
廉「怪我はしてへん。てか、海人これ全部1人で運ぶん？」
苦笑いしながら海人が言う
海「そうだよ〜お店2人で回すの大変だよ…あ、基本楽しいけどね！」
あぁ、そういや風の噂でカフェの店員が1人辞めたって聞いたな…
時計を見ると休憩が終わるまであと20分はある
廉「手伝うわ」
俺がそう言うと海人はぱああっと向日葵が咲いたような笑顔で言う
海「ありがとう！」
廉「別に。今暇やし…はよ行くで」
俺はフロアの隅にあった台車に海人が乗せてる箱の半分を乗せ台車を押して海人と歩く。
Aもいた頃は俺、海人、Aでほぼ毎日カフェで話してたな〜
海人あれからAと会ってへんのかな…？
告白の返事…どうなったんやろ？
俺ならあんな独占欲と束縛の強い彼氏より海人選ぶけどな
ほんまは…俺だけを見てほしいけど
きっとAは俺のことただの幼なじみとしか思ってないやろうし俺の気持ちに1ミリも気づかんやろうから…俺を選ばんやろうな
俺はもうAが幸せにしてたらそれでいい
だから…
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作者名：のあ | 作成日時：2021年10月8日 18時
