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少女ともう1人の話−4 ページ5

昼休み

ドッペルゲンガーの話の続きをしようとする結衣に、私は

「ドッペルゲンガーって会話しないんでしょ?
 だったら、お母さんや皆が見た"私"はやっぱり勘違いだよ
 それにドッペルゲンガーなんているわけないじゃん」

と言って、無理やり話を終わらせた

そのあとすぐ、女子だけのドッチボールをするということになった

まだ何か言いたげな結衣もつれて、運動場へと向かう

・・・

結果は、結衣のいる私のチームの勝ち

結衣って勉強もできて運動もできるしスゴすぎ…

・・・

そして、退屈なる授業の時間は寝ぼけている間に過ぎていき――――

やーっと普段の学校生活で一番楽しみな部活の時間

女子バレーボール部に所属している私は、部活棟へと急ぐ


「到着っ」

時計を見てみると集合時間ギリギリだった

顧問の先生は1分遅れただけでも、怒るからなぁ

早く荷物を置いて、皆のところに行こうとした私は、
しかしすぐに足を止めた

すでに練習しているメンバーの中に



"私"の姿があったからだ

「ウソでしょ…」

姿形は、見間違えようもなく私自身で
バレーボールでのよく私が使う技や癖までもが私と同一だった

呆然として固まる私

すると、練習をしている"私"が、トイレに行くとでもいったのだろうか、
他のメンバーから離れ、こちらへと向かって来る

隠れなきゃ!

なぜかそう思った私は、急いで隠れる場所を探そうとしたが、時すでに遅し

もう1人の"私"はすでに私の目の前に立っていた

目の前の"私"は、私自身が気味の悪いと思うような笑みを浮かべる

この状況にどうしたらいいかわからず、動けないでいる私に"私"は言う

「バトンタッチ、よ
 ほら友達を待たせたらダメでしょ 早く行って」

そして、そのまま去って行く

「…え?」

"私"の言ったことが理解できた私は、今度はその行動が理解できず、
"私"の去った方へと向くが、もう誰もいない

…まるで、今見た"私"が夢だったみたいに…

「遅〜い、玲! 早く!」
「…えっと… うん、今行く…」

先ほどの非日常が嘘のように、
日常へと戻ったことにうすら寒さを覚えつつ、私はこう思う

もしかして、さっき見たことは本当に夢ではなかったのか、と…

・・・

その思いが果たして、
非日常を否定するためのものか、
はたまた、本当に心からそう思ったのか、
今の少女にはわからぬことであった

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設定タグ:黒猫 , オリジナル , ホラー   
作品ジャンル:ホラー, オリジナル作品
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寒極氷化(プロフ) - とらさん» いやぁ、CMみたいな猫だったら私は嬉しいですけどねww それに、ガン付けている黒猫も可愛い!!!! (2014年6月10日 17時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
とら - それでも黒猫のよく顔を見た人によれば「ガン付けてる」とのこと、確かにシャムとかよりもきつく見える、CMみたいな「鯛食べたい」との要求はないが(笑) (2014年6月9日 20時) (携帯から) (レス) id: 76e6498593 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - とらさん» それはすごく羨ましいしですね! 私なんか、何回逃げられたことか…(T_T) (2014年6月9日 18時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
とら - 確かに黒猫の不吉な噂は聞きますが自分にしてはその辺にいるただの猫ですね、黒猫に何回絡まれてきたのやら (2014年6月7日 20時) (携帯から) (レス) id: 76e6498593 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - アリスさん» ホントですかっ 自分ではどうもそう思えないので、そう言ってもらえるのは嬉しいです (2014年6月2日 17時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:寒極 氷化 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kangoku/  
作成日時:2013年11月10日 0時

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