検索窓
今日:28 hit、昨日:2 hit、合計:40,901 hit

彼女と鏡の話−3 ページ30

翌日の学校にて

「…で、そのあと何かあった?」
「何も無かったよ〜」
「じゃぁ、なぜに私に相談したのよ」

呆れ顔で言う少女
彼女は私の親友の結衣だ

成績優秀、眉目秀麗、である
こんな完璧なやつは見た事ない、と言っても過言ではない

そして私はオカルトマニアでもある彼女に、
昨日の下校時にあった出来事を話していたのだ

「いやぁ、ほらうちの学校の怪談と関係あるかな〜と思って」
「ただ単にあなたみたいにまだ残っていた部活生と
 たまたま鏡を通して目が合ったってだけの話じゃない」
「で、でもあの時は超怖かったんだよぉ
 もしかしたら、あの子は幽霊だったかもしれないよ?」

冷たく言う結衣に私は言い募る

でもまぁ正直に言えば、あの時は怖い思いをしたけど、
今思い出しても怖いって思わないんだよね…

怖い以外に言う言葉が見つからず、黙ってしまった私に結衣はため息をつく

そこに

「ねぇねぇ、何の話をしてるの?」

可愛らしい声が聞こえた

「…優希(ゆき)が幽霊をみたかもって」
「へぇ、面白そう」

そう言って、ニコニコ笑顔をこちらに向けてきたのは、
玲という名前のクラスメイトだ

皆に好かれるような性格をしているが、
私は何となく苦手で、少し避けちゃったりしている相手

しかし、親友の結衣とは仲良しで
こうして話しをしていると、よく話しかけてくる

「話を聞かせて」という玲に
くだらない話だし、見間違いかもしれないから…などと言ってその場をしのいだ

他のクラスメイトに呼ばれ離れた玲を見て、無意識にホッと息をつく


「…そういえばさ…」

だからなのか意外に近くから聞こえた結衣の声にビクッと反応してしまった

「な、何?」
「もしもあなたが見た生徒が本当に幽霊だったんなら
 …黒猫に招かれたのかもよ」
「へ?黒猫?」

唐突に関係の無いような話をされて戸惑う

「昨日、一緒に登校してる時に黒猫が前を横切って啼いたでしょう?」
「ええと、鳴いたかどうかまでは覚えてないけど、確かに横切ったね」

私の答えに結衣はうなずくと、声を低くして続ける

「…あれって、怪談とか怪異とかのオカルトの世界に招いているらしいのよ
 だから、優希、あなたもそうなんじゃない?」
「ま、まさか…」

寒気を感じたのは、冬の季節のせいだよね…?

と、丁度チャイムが鳴り、皆が席に着き始めた

私も自分の席に座りながら

―――私が招かれたんなら、一緒にいた結衣もそうなんじゃ…

と考えていた

彼女と鏡の話−4→←彼女と鏡の話−2


ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (74 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
26人がお気に入り
設定タグ:黒猫 , オリジナル , ホラー   
作品ジャンル:ホラー, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

寒極氷化(プロフ) - とらさん» いやぁ、CMみたいな猫だったら私は嬉しいですけどねww それに、ガン付けている黒猫も可愛い!!!! (2014年6月10日 17時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
とら - それでも黒猫のよく顔を見た人によれば「ガン付けてる」とのこと、確かにシャムとかよりもきつく見える、CMみたいな「鯛食べたい」との要求はないが(笑) (2014年6月9日 20時) (携帯から) (レス) id: 76e6498593 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - とらさん» それはすごく羨ましいしですね! 私なんか、何回逃げられたことか…(T_T) (2014年6月9日 18時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
とら - 確かに黒猫の不吉な噂は聞きますが自分にしてはその辺にいるただの猫ですね、黒猫に何回絡まれてきたのやら (2014年6月7日 20時) (携帯から) (レス) id: 76e6498593 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - アリスさん» ホントですかっ 自分ではどうもそう思えないので、そう言ってもらえるのは嬉しいです (2014年6月2日 17時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:寒極 氷化 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kangoku/  
作成日時:2013年11月10日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。