彼らと幽霊の話−4 ページ15
『あの廃墟の3階には、男の子の幽霊がよく目撃されるんだって、それでね...』
そうそう、そんな事言ってたな
思い出したことを健に伝える
「3階だったと思うぞ」
「おぉ!確かにそうだったな、よしっ 皆行くぞ」
「あと、なんか他にも言ってたような…」
記憶にいる久美の従姉はまだ何か重要なことを話していたような気がするのだが、
どうも忘れてしまったようで、思い出せない
そうこうしているうちに、また先に皆が行っていたので、あわてて追いかける
一気に階段を駆け上り、たどりついた3階は先ほどまでにいた階よりも
気のせいか暗く、入った時に感じた「何か」の気配もずっと強まった気がした
自然と皆の口数が減っていき、辺りは不気味な静けさで包まれた
沈黙を破ったのは、俺達の誰でもなかった
______遊ぼウ?…ねェ、ボクと遊ぼウよ_____
無邪気でいて、それなのにどこか冷たい雰囲気をまとったような
そんな幼い子供の声
それと同時に懐中電灯の明かりの先にうっすらと浮かび上がったのは
人間とは思えない青白い人影
その場にいた俺を含め皆は金縛りにあったように動かなくなった
皆、顔が青ざめている
…きっと俺も似たような表情をしているだろう
ペタ、ペタ、ペタ、、、
裸足で歩くような足音が近づいて来ていることに気づいたとき、
俺はやっと開いた口でこんな事を聞いてしまった
「お、お前は誰だ…?」
それを聞いた勝斗の顔がさらに青ざめたように見えたのはきっと気のせいだろうか
そして、ソイツは俺の発した問いに的外れで…
_____今度はおニィちゃんがボクと遊んデくれるんだね____
…俺達を恐怖へと落す答えを返した
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
おそらく久美の叫び声だったのだろう
俺達はその叫びではじかれたように駆けだした
そんな俺達に向かって、アイツは
______なんで逃げるの?______
______アッ、おニィちゃんはオニごっこをしたいんダね!_____
そう、嬉しそうに言った
ペタペタペタペタペタペタ…
アイツの走る音が聞こえる
それとともに俺は思い出した
ユイという人が言っていた事を
『それでね、その幽霊は逢う人に「遊ぼう?」って聞くらしいのよ
でもそれが聞こえた後、幽霊に話しかけちゃダメ
幽霊は話しかけた人が遊んでくれると思って、
…異界へと連れ込もうとするから…』
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寒極氷化(プロフ) - とらさん» いやぁ、CMみたいな猫だったら私は嬉しいですけどねww それに、ガン付けている黒猫も可愛い!!!! (2014年6月10日 17時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
とら - それでも黒猫のよく顔を見た人によれば「ガン付けてる」とのこと、確かにシャムとかよりもきつく見える、CMみたいな「鯛食べたい」との要求はないが(笑) (2014年6月9日 20時) (携帯から) (レス) id: 76e6498593 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - とらさん» それはすごく羨ましいしですね! 私なんか、何回逃げられたことか…(T_T) (2014年6月9日 18時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
とら - 確かに黒猫の不吉な噂は聞きますが自分にしてはその辺にいるただの猫ですね、黒猫に何回絡まれてきたのやら (2014年6月7日 20時) (携帯から) (レス) id: 76e6498593 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - アリスさん» ホントですかっ 自分ではどうもそう思えないので、そう言ってもらえるのは嬉しいです (2014年6月2日 17時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:寒極 氷化 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kangoku/
作成日時:2013年11月10日 0時