7話 ページ10
河了貂は、外に出てきた大王に信の加勢に行けと訴える。
だが大王は、劣勢の信の姿を見ても顔色一つ変えずに言った。
「手が必要か？」
信はすかさず答える。
「なわけねェだろ」
信の答えを聞いた大王は、逃げるどころかその場に座った。
河了貂も私もこれには流石に面食らってしまった。
「こんなところで負けるようじゃこの先、いくつ命があっても足りないぞ。信」
「その通りだ」
ふーん
まだ勝つ気なんだ
あれ？そういえば小首四つって私も入ってるのか？
ま、そこはどうでもいいか
ムタから凄まじい殺気が放たれる。
信が一瞬後ろに退ったその瞬間、ムタが斬りかかる。
「くっ」
信は寸でのところで防いでいるが、体はあちこち斬られている。
もう少し面白くなると思ったけど、そろそろ決まるかな？
「死ねっ」
殺気に呑まれた信は、また後ろに退ろうとした
…………その時
「退がるな信っ!!」
大王の声がその場に響いた。
「不退こそが、お前の武器だぞ!!」
大王の言葉に応えるかのように、信は前へと踏み込んだ。
すれ違いざまの一閃
「ぐあっ」
「ぬっ」
二人の体から血が吹きでる。
相打ちだが、明らかに信の動きが変わった。大王と河了貂も気づいたようだ。
「ムタの呪縛から逃れたようね」
そこから一気に形勢は逆転し、ムタは信に深手を負わされその場に倒れた。
信はもう満身創痍で立ってるのも辛そうだ。
手当してやるか
と信に近づいた、その時
「あっ!!」
「!?」
まだ息のあったムタが吹き矢を構える。
「大王の命だけでももらっていくべ!!」
「逃げろ政っ!!」
…………………遅せぇよ
突如森を掻き分けて現れた軍勢。
まぁ生きてたみたいで何より
「我が王に
何の真似だ貴様」
降り下ろされた矛は、ムタの体を切り裂いた。
その様子を見ながら、私は静かに笑みを浮かべた。
こっちはどうにか繋がるかもしれないよ
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ナツピー(プロフ) - 麗桜さん» コメントありがとうございます。早めに続きかけるよう頑張ります(^^) (2019年9月9日 10時) (
レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
麗桜 - 最高に面白いです！更新頑張ってください！ (2019年9月9日 10時) (レス) id: 529aeaeb6e (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - ふぃどるさん» コメントありがとうございます！なるべく早く更新したいと思います。 (2019年6月11日 23時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃどる - 面白いです！ 続きを期待してます！ (2019年6月11日 23時) (レス) id: 51833c3598 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - Mizさん» 初コメありがとうございます！内容固まり次第更新するのでお楽しみに(^^) (2019年6月2日 12時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツピー | 作成日時：2019年5月20日 15時
