5話 ページ8
外の気配に気づいたのか、昨夜朱凶を斬った少年が外に出てきた。
名前は……信といったか
「何やってんだ！？テメェ！！」
少年──信の怒鳴り声が辺りに響く。
チッ
めんどくさそうなのが出てきちゃったな
私は王弟側の刺客と思われる男を見た。
あの風貌
情報にあったベッサ族の戦士か………
確か、ムタと言ったか
王弟側の奴に姿見られるのはヤバイよな……？
「しっ信
誰だよこいつらっ」
梟のような格好をした子供は、あまり戦闘の心得がないようでオロオロしてる。
確か河了貂とかって名乗ってたな
「信ってば!!」
「だまってろ」
信の方は完全に臨戦態勢に入ってるな……
このままじゃ、私も敵と思われて斬りかかられそうだな
ま、この場において私も大王の味方とは言えないんだけど・・・
とにかく、姿見られたとあっちゃあムタの方は生きては返せないな。
ムタは無言で、私と信の交互に視線を向けた。
「…………
ふむ」
ムタは信の方を見ながら言った
「お前だべな
頭巾の刺客を斬ったのは」
やっぱ分かるんだな
「こいつっ！王弟の刺客だっ!!」
「だったらどうだってんだよ
オッサン」
ムタをオッサン呼ばわりか……
世を知らないな
「楽には殺さないべ
覚悟するだべ小僧っ子」
「おお怖」
なかなかな殺気ね
手合わせしてみたいな……
高みの見物決め込もうとした時、「で？」とムタは視線だけ私に向けた。
やっぱ無視はしてくれないよね……
「お前はなんでここにいるんだべ？八咫烏」
ムタの言葉に、信と河了貂の視線もこちらに向く。
「へぇ、こちらのこと知ってたの？」
「お前も王弟の刺客か？」
そう問いかける信は、肯定した瞬間斬ると言わんばかりの目をしていた。
「言っとくけど、私は王弟派ではないよ？」
私の言葉に河了貂は幾分安心したような顔をしたが、信の目はまだ鋭い。
これは本能で私が味方ではないことに気づいているな
「そいつらの様子からしてお前は大王派ではないだべな。
お前に指図しているのは一体誰だべ？」
「聞いてきたところ悪いけど、お前がそれを聞いたところで無意味だ。ベッサ族の戦士 ムタ。
なぜなら……………」
私はお面の下で静かに笑みを浮かべた。
「お前はここで死ぬのだから」
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ナツピー(プロフ) - 麗桜さん» コメントありがとうございます。早めに続きかけるよう頑張ります(^^) (2019年9月9日 10時) (
レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
麗桜 - 最高に面白いです！更新頑張ってください！ (2019年9月9日 10時) (レス) id: 529aeaeb6e (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - ふぃどるさん» コメントありがとうございます！なるべく早く更新したいと思います。 (2019年6月11日 23時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃどる - 面白いです！ 続きを期待してます！ (2019年6月11日 23時) (レス) id: 51833c3598 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - Mizさん» 初コメありがとうございます！内容固まり次第更新するのでお楽しみに(^^) (2019年6月2日 12時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツピー | 作成日時：2019年5月20日 15時
