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土曜の早朝の電車はガラガラで、余裕で座ることが出来た。
数時間前の記憶が鮮明に蘇って身体が熱くなる。
酔ってたからなのか、何年もご無沙汰だったからなのか。
最後は自分から副社長を求めていた。
「初音」じゃなくて「A」って呼んでほしいと思った。
私が勝手に抱いていた強引で自己中というイメージとは違って、凄く優しかった副社長のギャップに完全にやられた。
これ以上一緒にいたら、
もし目覚めた副社長がまた甘い言葉を投げかけてきたら…
ダメダメ。
身分が違いすぎる。
しかも副社長には婚約者がいるって話を聞いたことある。
昨日は結婚前にちょっと羽目を外したくなったのかもしれない。
確かに優しくしてもらったけど、副社長にしたら単なる遊びなんだよね。
月曜日、会社で会ってもきっと私には気付かないだろう。
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「Aさん。こないだ、誰かと一緒にいた？声掛けたけど、気づいてなかったでしょ」
『あー、そうでした？』
「もしかして、彼氏とか？」
『違います』
課の人たちも、あの時一緒にいたのが副社長だとは思ってなかったみたい。
「ちょっと、無駄口叩いてないでさっさと仕事しなさいよ」
お局様登場でこの話は終了。
言われた通りにパソコンに向かうと
「アナタはこれ」
シワシワのレシートの束が机の上に乗せられた。
はいはい。
レシートを整理して書類作って会計課に精算しに行く役目はいつも私に押し付けられる。
まあまあ面倒だし、会計課は地味に遠いし、用途がハッキリしないやつは詳しい説明を求められる。
実際、明らかに個人的な買い物でしょうよって思うレシートもあるし。
そして説明しきれずに精算し損ねると、案の定、数日は嫌味を言われ続ける。
でもまぁ、あの一人を除けばいい人ばっかだし待遇も悪くないし、オフィスも綺麗で設備も充実してて中々いい会社なんだよなぁ。
今度こそ、本気で異動の希望出してみようかな。
精算を終えてエレベーターを待っていると、後ろに誰かが立った気配がした。
「どこ行ってきたの？Aさん」
嘘…
振り返らなくても声で分かってしまった。
てか、怖くて振り返ることができない。
Aさん、て言ったよね？
私の顔と名前、一致してるってことだよね。
「なんで先に帰っちゃったの？寂しかったよ」
耳元で囁かれて息が止まりそうになった。
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まり(プロフ) - ダブルシュークリームさん» こんにちは！コメントありがとうございます☆これからも更新頑張りますのでお付き合い頂けたら嬉しいです(^-^) (2020年9月17日 7時) (
レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
ダブルシュークリーム(プロフ) - まりさんの作品大好きです！とても面白いのでいつも更新楽しみにしてます ！ (2020年9月16日 7時) (レス) id: badfa15fc6 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - さくらさん» こんにちは！嬉しいコメントありがとうございます☆更新頑張ります！ (2020年9月2日 0時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - こんにちは 初めてコメントをさせていただきましたが、まりさんの作品大好きでいつも楽しみに読ませていただいています。更新楽しみにしています。 (2020年9月1日 10時) (レス) id: 866f139959 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり
| 作成日時：2020年8月25日 2時
