85:殺害フラグ ページ39
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────筈だった
『...なんであんたがここにいんのかねぇ』
｢そりゃ俺は祭りの神だからな。お前、昨日の今日でまた迷子かよ｣
『迷子じゃないしてか誰情報』
目の前の自称祭りの神こと宇髄天元は不死川、とあっけらかんと情報を漏らす。新学期早々不死川殺害のフラグが立った。
『見回り？ご苦労だね』
｢お前みてぇな素行不良のガキ共を叩き直さなきゃなんねぇんだよ。頼むから仕事を増やすな｣
『素行不良じゃないしまず教師として有るまじき発言でしょ』
宇髄は私服だがよく見れば、一応前も見た"補導中"の腕章が。元ヤン故か全く合ってない。
『ついでに射的でアレ取って』
｢お前わざわざあんな詐欺商売に引っかかんなよ｣
『だからあんたがやって。ね、お願い』
すっと真顔になったAに宇髄はめんどくせぇな、としぶしぶ射的屋へ寄る。宇髄とて、やりたくてやってる訳でない。目の前の女が"やってくれなきゃ痴漢！って叫ぶから"という顔をしていた為である。
この女はやる。絶対やる。宇髄の過去の経験が語る。
｢アレってなんだよ｣
『アレはアレよ』
無茶ぶり過ぎて話にならないがとにかくでかいものを狙う。落ちていく商品を当たり前のようにかっさらうAは隣でもう次はアレ、コレと終わりのない指示を出していく。
『次、あのお菓子がいい』
｢いつまでやらせんだよ｣
さすがに店の親父が涙目になってきた。金を払っているため何かと言えるわけではないがそろそろやめた方がいいだろう。だが他人がどうなろうとどうでもいい彼女にはそんなものは通じない。あれが良いこれが良い、とあらかた商品を取り尽くしたその時ーーー
｢おい宇髄ィ...何遊んでんだァ｣
｢不死川！いや、これは鬼舞辻が｣
｢はァ？何処に鬼舞辻がいんだよ｣
｢は？｣
自分の巨体に隠れて見えないのか、と宇髄が避けたがそこには誰もいなかった。代わりに自分が取って彼女に奪われた空の菓子の箱が一つ残されていた。
"これぞ後の祭りってね♡"
箱に書かれた文字を見て宇髄は思わず握り潰す。が、その前にキレた不死川こちらに向かってくる。
よし、逃げる！
｢誤解だ！不死川！！｣
｢ああそうかい言い訳は後でみっちり聞いてやるよォ！！｣
暑さが留まることを知らない夏の中旬、夜空を駆けるのはまるで忍者のような巨体な男と局地的な台風を操る男であった。
『ほんと、馬鹿だよねぇ』
夏休み編 完.
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しゃんぷー猫猫(プロフ) - ここさん» コメントありがとうございます。長い間手をつけれない状態が続きましたがゆっくり更新していきたいと思っています。今年中には必ず更新するので、それまで待っていただけたら嬉しいです。 (2020年11月27日 19時) (
レス) id: 132edadeec (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - はじめまして、鬼舞辻ちゃんのお話最初から全部見させて頂きました。とても面白かったです！此方の作品の更新はもうしないのでしょうか…？とても素敵な作品なのでもしよろしければ更新お願い致します！ (2020年11月3日 23時) (レス) id: 866cd439ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり。 | 作成日時：2020年7月24日 1時
