私の人生、∞の記憶 (ページ22)

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抗がん剤治療ページ22

「ゔ…おえぇ…」

看「吐いたら楽になりますからね、吐いちゃいましょうね～」

吐くの嫌やなのに……。

抗がん剤治療が始まって3日目。

まず最初の症状…吐き気と嘔吐が私を襲った。

吐くの嫌いな私からしたら、

ほんまに辛いねん。

「ん……もう大丈夫です…」

看「はい。吐き気止め投与しますね。少し待っててください。」

ボスんとベッドに寝転がって、

天井を見つめながら思う。

「皆んなに会いたいなぁ。」

結局私は記者会見出来ひんかったんやけど、

メンバーが少しだけ会見をしてくれた。

多分それで色々忙しいんかな……？

「何で来ーへんの。」

自分で来ーへんくていいよって言ったくせに、

なんであんな強がってもうたんやろ。

めちゃくちゃ会いたいのに。

「……しんどい」

目を瞑るとそのまま夢の中に落ちていった。

…酷い吐き気で目を覚ますと、

丸「お。おはよー？久しぶりやなぁ～」

「あ、マルちゃ……おはy…ごめっ、その容器取って」

“おはよう”も“久しぶり”も言いたいのに、

吐き気に耐えられへんくてそう言うと、

焦りながらもすぐ取ってくれる。

「ごめ、汚いかm((おぇええ……」

丸「わわっ、大丈夫かぁ～？副作用なん…？辛いやんなぁ、出しちゃい。」

「吐くのっ、嫌やねん…ぐずっ、ゔぇぇ」

丸「そんなこと言ってもなぁ。楽になりたいやろ？」

「せやけどおぉ～……」

グズグズ言いながら吐いて恥ずかしいけど、

久しぶりに会ったのとか、

いろんなのでいっぱいやねん。

丸「看護師さん呼ぼか。気持ち悪いの治してもらお」

「…ん～……」

吐くのは治ったけど気持ち悪くて、

グッタリしてたら抱き抱えて体をもたれさせてくれる。

マルちゃん優しい奴や～。

疲れでまた眠くなってきた。

「マルちゃん、せっかく来てくれたのにごめんなぁ、眠たいわ…」

「うん、ええよ～また来るし、メールもするからな。ゆっくり休み」

「ありがと…」

頭を撫でられるのが心地よくて、

瞼を閉じるとそのまままた夢の世界へ。

起きた時にはマルちゃんは居なかったけど、

メールが届いてた。

汚いところ見せてしまって恥ずかしいけど、

会えて嬉しかったな。