運命論者の悲しみ 三 ページ9
此処は医務室
広津さんをベッドの拘束器具に縛り付ける
広「これくらい直ぐに治します」
『……森さ、ごほん、首領からの指示だからすみません』
と言いながらも自分の持っているナイフに移る僕の顔は満面の笑みだった
ああ……久しぶりだなぁ
『直ぐにすみますから』
広「……はあ、何度やっても恐ろしいですね」
『ええ、僕自身少しゾクゾクしてます』
広「それは恐らく違う意味ででしょう」
そう言われてニコッと笑う
『麻酔しますか?』
広「……ああ」
まあそうだよね
普通の人は麻酔ないと悲鳴が倍ですし
そう思いながら麻酔を打つ
『じゃあ……治療を始めましょう』
そう言って異能を発動させると
光の兎と猫が出てきた
『では……始めますね』
そう言ってナイフを下ろす
僕の異能は、与謝野さんの異能に似てるがもっと残酷だ
“治癒能力。だが無機物は無条件で、生き物は死ぬ寸前でなければ治らない”
という異能
与謝野さんは重症だが僕のは心臓が止まる少し前にしか発動しない
心音が弱まったを確認すると兎と猫が周りで跳ねたり遊び始めた
広「……ふう」
『お疲れ様です。どうでした?』
広「……ワクワクした目で聞かないでください……でも、貴女の異能があればポートマフィアは強いでしょうね」
確かにそうだ
僕がいれば死ななければ何度も治せて戦える
……でも、僕は知っている
それはやってはいけない
偶々知ってしまったのだ
不死聯隊
その作戦は、恐らくその異能者までも絶望をする
だが……絶望ってなに?
それは森さんに要らないからと教えてもらっていない
……太宰くんの言う通り僕は赤ちゃんなのかもしれない
そう思うと一寸胸あたりがもやもやした
……?
このもやもやはなんなのだろうか
判らない
判らないことばかりで恐ろしい
時々そう思うのだった
皆の当たり前が僕にとって珍しい事だったら
なんで自分はこんなに知らないのかと思う
『……そうですね』
そう言って曖昧に笑った
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リュカ(プロフ) - セイレーンさん» ふふふ、助手決定です!いや〜私も嬉しいものです!次回作も楽しんでくださいね!待ってます!崇めるなんてそんな大袈裟な……崇めるんじゃなくて、その……また感想くださいね!いつもそのコメントに励まされてるのでこっちが拝みたいです! (2019年5月1日 22時) (レス) id: 23cb7545a0 (このIDを非表示/違反報告)
セイレーン - ああ〜国木田さん!分かりました。分かりましたから〜!! いやー、武者君助手決定!イェー!然も、黒の時代まで…リュカさんは神様ですか?崇めて良いですか? (2019年5月1日 21時) (レス) id: 217a6ebd89 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - セイレーンさん» そうなんですね!少ないのですね……テストですか……頑張ってくださいね!出ないと国木田さんが……国「計画通りにしなかったら後悔するぞ」あ、来てましたね (2019年5月1日 20時) (レス) id: 23cb7545a0 (このIDを非表示/違反報告)
セイレーン - えっと、一年は8人です。小中一貫校なので…一番多くて小3、15人ですね。小1なんて3人ですよ…あ、私中学です…もうすぐ修学旅行行くんですけど、次の週はテスト…明日からテス勉です。計画立ててあるので。計画通りやんないと、国木田さんに怒られちゃいますからね! (2019年5月1日 20時) (レス) id: 217a6ebd89 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - セイレーンさん» ですね、書いてて結構気に入ってます。多いでしょうか……でも六人って一学年もそれくらいですか? (2019年5月1日 19時) (レス) id: 23cb7545a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リュカ | 作成日時:2019年4月19日 21時