ポートマフィアの白衣の悪魔

ヨコハマ・ギャングスタア・パラダヰス 四 ページ6

太「は〜いそこまでー」

芥「な……」

太宰くんが登場した

羅生門と人虎がぶつかり合う寸前で太宰くんが異能を無効化する

樋「貴方は探偵社の！」

太「美人さんの行動は気になっちゃうタチでね」

矢張り判ったか

流石太宰くん

芥「止めろ樋口。お前では勝てぬ」

樋「芥川先輩！でも！」

芥「太宰さん今回は退きましょう。しかし人虎の首は必ず僕らマフィアが頂く」

太「なんで？」

芥「簡単な事。その人虎には闇市で七十億の懸賞金が懸かっている。裏社会を牛耳って余りある額だ」

太「へぇ！それは景気の良い話だね」

芥「探偵社には孰れまた伺います。その時素直に七十億を渡すなら善し。渡さぬのなら___」

太「戦争かい？探偵社と？良いねぇ元気で。やってみ給えよ___やれるものなら」

そう言った太宰くんは笑っていた

ポートマフィアは強い

だが、そんな事太宰くんはあの中で一番知ってる

芥「然り。外の誰より貴方達はそれを悉知している。元ポートマフィアの太宰さん」

太「……いるんだろ？出てき給えよ」

そう言われてビルから飛び降りる

着地すれば太宰くんが笑顔で僕を見ていた

太「久し振りだね。背が高くなったじゃないか」

『太宰くんの方こそ、なんというか……』

もっと読めなくなったとは言えず黙り込む

太「……最悪だね」

そう呟かれる

太「二番目に大っ嫌いな君の顔を見るなんて今日はついてない」

『僕の方こそ……貴方に作戦を先読みされたのが苛つきます』

太「先読みを先読みしないとねぇ？まだまだ甘いね」

そう言われて睨みつける

『このまま僕と話していて大丈夫ですか？あと少しで彼女、死にますけど』

太「結構だ。君の力なんて借りない」

そう言って太宰くんはまた笑う

太「人の真似しかできない赤ちゃんの手なんていらないよ」

『……そうですか、なら構いません。僕はする事があるのでまた』

そう言って太宰くんの横を堂々と通る

太「二度と現れないでくれ」

『……それが命令なら』

小さく呟かれたのでそう言って睨みつけた









敦「う……」

太「起きたかい？」

敦「あれ……ん？太宰さん、なんで悲しそうなんですか」

太「……嘘をついたからかな？」

そう言えば敦君はまた目を閉じた

あれ、この三人を一人で運べと？

……国木田君に電話しよう

運命論者の悲しみ→←ヨコハマ・ギャングスタア・パラダヰス 三

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す