第34話参 ページ10
アリスは表情を明るくしています。
「はい、おしまーい★ヽ(o・∀・)ノそれで、おじさまはどうなさるの?」
先生は無言で見返します。アリスは話します。先生のお陰で、雪奈が逃げなかったので、感謝の印に見逃しても良いと云いました。目的さえ達成できれば、フィッジェラルドは怒らないと云ったのです。
「それとも――――おじさまがアンに捕まった時の、絶望した顔を見てみようかしら」
先生の背後からアンが近づきます。
「試すかね?」
「⁉(何?何なのこれ?脚がふるえて動けない。これは……殺気なの?でも……アンまで動けないなんて)」
アリスは先生から放たれた覇気に気圧されてました。それにつられたのでしょう、アンの動きも止まっています。
「無理だな。何故ならば君は、既に敗けている。見るといい(いやはや、ルーシー君と同じ異能者が居るとは……けれど、此処まで来て手を抜くとは。ウチの子達の方が優秀だね〜)」
先生がドアの方を見るように云いました。アリスは恐る恐る、ドアの方を見ました。何にもないように見えるドアが揺らめきました。すると、閉まっていたはずのドアが開いています。雪奈が両手足を虎化して、吸い込まれるのに耐えていました。
「なんで――――ドアは確かに閉まったはずなのに!」
「貴女の見落はただ一つ。この勝負は、最初から二対一なのよ!」
アリスはドアの奥を見て、驚きました。ドアの奥つまり、中では谷崎君が異能を使っています。
「ドアが開いた瞬間、谷崎さんの『細雪』で扉の映像を偽造したの」
「そんな……そのうえ、部屋へと吸い込む力に、腕力だけで抵抗したと云うの?そんな事出来る訳が」
「貴女は……思い違いをしているわ。私は強くないし、人気者でもないわ。寧ろ、生きる事は呪いに近かった。だから、他人を妬む情動(きもち)も怨む情動よく判る。だからと云って、貴女に、この作戦を失敗にして欲しくはないし、居場所を無くして欲しくはないの!
けれど――――私は弱くて未熟だから、違う方法が思い付かない‼」
雪奈が言い終わった後、アリスはドアの方に引っ張られる感覚がありました。
その事に驚いていると、アリスの周りが光、アリスの腰周りにリボンが結んでありました。
「これは……!」
「飾帯(リボン)を貴女に結んでおいたわ。引き込まれる直前にね」
雪奈はおもいっきりリボンを引っ張りました。アリスは驚き、抵抗むなしく雪奈の腕の中にいました。
「はっ放してよ!」
「今すぐ、異能を解除して」
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香蓮(プロフ) - 時雨さん» 返信が遅れ、すみません。鬼灯様は私も読んでいるので、ぶっ混んで見ました。有難うございます。此からも宜しくお願いします! (2017年10月20日 23時) (レス) id: cd4a112f1d (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 鬼灯ネタああああああっ!面白いです(*´-`)頑張ってください! (2017年6月18日 22時) (レス) id: 0b0c816585 (このIDを非表示/違反報告)
香蓮(プロフ) - 遊兎さん» 有難う御座います!更新頑張りますね。楽しみに待ってってください。 (2017年5月22日 21時) (レス) id: 622d8c59e3 (このIDを非表示/違反報告)
遊兎 - 面白かったです!!一気読みしちゃいました(*^^*)更新頑張って下さい!楽しみに待ってます(*´ω`*) (2017年5月22日 21時) (レス) id: 214e30e491 (このIDを非表示/違反報告)
香蓮(プロフ) - 三波葵さん» 有難う御座います。楽しみに待ってってください。うちの芥川は、原作よりちょびっと、丸くなっているので、そう思って頂けて嬉しいです。 (2017年5月20日 18時) (レス) id: 622d8c59e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香蓮 | 作者ホームページ:http://霧屋蘭斗、霧屋2016
作成日時:2017年4月1日 1時