金塊探しの旅 〜参〜

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ア「アマニュウだ、
樺太ではこの草を蛇が嫌うと言われてるので帯や襟に挟んだり、手にこすりつけたりする」

杉「しかし本当にあんな大蛇が存在したとは…」

ア「この土地で毒のある蛇はマムシだけだからマムシの主かもしれん
アオダイショウは良い守り神だけどマムシは嫌われている」ﾌﾟｰﾝ

『民話ではマムシは盗賊がﾀﾋんだ魂の成れの果てと言われている

それよりアシリパ臭いぞ』

鼻をつまみながら言う

ア「ヘビは嫌いだ」









そして朝になり出発する

「！？

杉元、サムルちょっとこれ見てみろ」

『ん？』

杉「なになに〜？
今度はなんのウンコみつけたのー？」

目の前には切り刻まれた鹿のﾀﾋ体だった

杉「このエゾシカ…ヒグマにやられたのか？」

『いや周りに人の足跡がある
恐らくその人間がめった刺しに殺したんだろう』

ア「ピンネラウ
若いオス鹿だﾀﾋんで何時間かたってる」

杉「猟師かな？」

ア「猟師なら獲物の毛皮をズタズタにして夏なのに肉の処理もせず何時間も離れない」

杉「アシリパさん、サムルさんこの肉どうする？
白石達にもって帰る？」

『いや、やめておいた方がいい』

ア「私もサムルと同意見だ
なんか嫌な感じがする、お祈りだけして立ち去ろう

あっちの湿地に仕掛けた罠を見てこよう
水辺の鳥が掛かってるかも」

『私は他の所を見てこよう』

ア「わかった」

サムルは杉元達と別れた

そして少し離れた湿地で罠を見る

『あ、鶴だ』

バサバサッ

サムルは鶴にとどめをさそうとするがふと羽を見る

『これは血か？怪我してるのか』

サムルは包帯を出して鶴の羽に巻いていく

バサバサ

『こらこら、暴れるな
包帯がまけない』

苦戦しながらもなんとかまきおえる
そして罠を外して鶴を抱え、近くの茂みにおろした

『怪我をした奴を食べるほど私は冷酷じゃない

遠くへ行きな』

サムルは鶴に背を向けてアシリパ達の元へ行く

しばらく湿地を歩いていると遠くで六人ぐらい人がかたまっていた

『あれアシリパ達か、だが後の二人は？』

サムルは疑問に思いながらもアシリパ達の元へ駆け寄る

『ん？チカパシと…インカラマッ？』

チ「あ！サムル！」ｷﾞｭ

チカパシはサムルに駆け寄り抱きついた

イ「お久しぶりですね」

『二人とも元気で何よりだ

ところで二人が何故ここに』

チ「あ！そうそう！アシリパ達を探していたんだ！」

ア「私達を？」

チ「谷垣ニシパと小樽から探しにきた！」

白「谷垣？」

尾「…」

チ「でも…谷垣ニシパが大変なことに！」

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