金塊探しの旅 〜参〜

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白「痛ぁッ！！」

急に白石が叫ぶ

『大丈夫か？』

ア「どうしたシライシ、
オソマをしようとして肛門に小枝でも刺さったか？」

杉「野糞してて金玉を笹で切ったんじゃないか？」

白「転んで蛇に咬まれた」

手で蛇の頭をつまみ上げている

ア「ヘビ!？ぎぃ〜〜ッ！」

杉「蝮じゃねぇか！毒あるぞソレ」

アシリパはサムルの背中に隠れながら

ア「その蝮はﾀﾋんでるのか？！ﾀﾋんでるのかッ！！」

白「石でぶっ叩いてやったわ」ﾎﾟｲｯ

そのまま倒れる白石

白「咬まれたとこすげぇ痛くなってきた、
毒でﾀﾋぬかも
アシリパちゃん吸いだしてくれ！」

ア「いろいろと気持ち悪いから嫌だ！
蝮の毒ではめったにﾀﾋなないから我慢しろ
日が落ちて暗くなる前に薬になる草を探してくる！」ピュー

逃げるように薬草を探しにいく

『白石頭を出せ、私がすいだす』

杉尾「「絶対ダメ」」

『なぜだ？』

杉「こんな汚い頭をサムルさんが口で吸ったら汚れる」

尾「万一、毒を飲み込んだらどうする」

白「汚くねぇし！
でも、毒飲んだりしたら嫌だから、サムルちゃんは側で俺を慰めてぇ〜！」

『わかった』ﾖｼﾖｼ

サムルは背中を擦る

白「お前らでいいから吸いだしてくれよぉ！
毒をチュッチュッと！！」

杉「……めったにﾀﾋなねぇってよ」

白「まれにﾀﾋんだのが全員頭を咬まれた奴だったらどうすんだよ！
網走監獄を知り尽くしていて潜入できるのは俺だけだぞ
俺がﾀﾋんだら困るだろッ

だからホラッ尾形ちゃん吸ってくれよ」

尾「歯茎とかに毒が入ったら……嫌だから」


五人は焚き火を作り、そのまわりに座った

ア「私達がノヤと喚んでるヨモギとショウブをとってきた
これらを火にくべて煙を当ててやるとヘビに咬まれた傷が良くなる」

杉「もぐさのお灸みたいなもんか」

白「苦しいッ頭は無理でしょコレ」ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ

『そういえば、昔家の屋根にヘビが入ってきてフチと私でヨモギを燻して追い出したな』

ア「フチ元気にしてるかな？

杉元！さっきの蝮の頭にヨモギの茎を刺してくれたか？」

杉「あぁ、やっといたよ
あれどういう意味？」

『悪さをした蝮はああすれば生き返らないんだ
ヨモギは様々なお祓いの場面で使う魔除けの草だ』

ア「私達がヨモギを霊力のあるノヤ、
神のノヤと呼んで病魔を追い払う浄めの草としてきたのはそれだけ効果があったからだ
あとはこうしてヨモギの煮汁を湿布しておけば必ず良くなる」

白「ほんと？よかった…」

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