金塊探しの旅 〜参〜

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杉「旭川の街中では俺達は目立つに違いない
近くのコタンで潜伏して作戦を考えよう」

ワンワン！

いぬ達が吠える

杉「これ屋根も壁も笹でできてんのか？」

ア「トプラプキタイチセだ
この辺りは笹の方が手に入れやすい材料だからこういう家になる」

杉「用途は一緒なのに見た目は似ないもんだな」

鈴「俺にどうしろってんだ！」

土「お前が樺戸監獄に潜入して熊岸長庵を脱獄させたように第七師団から白石を助け出せ」

永「方法を考えろ！お前は詐欺師だろ」

杉「おい鈴川…協力しないなら俺がお前の皮を剥ぐ、この計画でドジを踏めばお前は第七師団に皮を剥がされる
お前が皮を剥がされずに済む道は計画を成功させるしかない

あっ……」

入り口の前に黒い笑みを放ちながらたっているサムルの姿が…

『永倉ぁ〜？土さぁ〜ん？杉元ぉ〜？』

杉「……(こわっ！)」

土「落ち着けサムル」

永「少し脅しただけだ」

『あほか

鈴川ニシパ、お願いだ
私は白石を助けたい
あいつは私の大事な友人なんだ』

赤い瞳が鈴川を写し出した

鈴「…わかった、協力しよう
お前らのためじゃない
この女神様のためにやるんだからな」

『ありがとう』

キ「だか、白石が旭川第七師団の兵舎のどこにいるか…
中に潜入して探らなければなるまい」

牛「関係者に成りすますか？」

永「カムイコタンでの一件で警戒してるはずだからよほどの関係者じゃない限り簡単に教えるはずがない」

杉「東京の師団の上級将校とかは？」

尾「いや…
軍は上に行くほど横のつながりが強いから架空の上級将校はバレる」

杉「……」

ワンワンっ

また犬が吠える

鈴「……犬

犬童四郎助はどうだろうか」

『確か……網走監獄の典獄だったか？』

鈴「あぁ、そうだ」

家「何故しっているのですか？」

『旅順で知り合った奴に聞いた』

杉「似てるのか？」

永「似てないですよね？」

土「似てない」

鈴「俺も犬童を知ってるがね、顔の骨格は近い気がする
誰か実在の人物に成りすますってのはその人物と似てない部分を減らすってことだ」

早速鈴川は変装の準備をする
サムルは近くでその様子を観察していた

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