44話 ページ3
麗｢そういやさ、Aちゃんは何でヒーローになろうと思ったん？｣
多分私の方が動機アレだよ〜とお茶子ちゃんに励まして言ったことが気になったらしく、今度は皆が一斉に私へと視線を向ける。
切｢それ、俺も気になる！聞いていいか！？｣
隣で花を飛ばしている切島くん。何か犬みたいで可愛いな。
上｢え？この距離だと俺らにも聞こえちゃう感じなんだけど、いていいの？？｣
貴｢あぁ、まぁそんな暗い動機でもないし別に離れようとしなくて大丈夫だよ！｣
座って座って、と立ち去ろうとした上鳴くんに制止の声をかけ、1つ息を吸って吐き出した。
貴｢私がまだ幼い頃の話なんだけど、"ある子"と2人でカッコイイヒーローになってやろうねって約束を交わしたことがあってさ｣
芦｢それってもしかしてボーイフレンドってやつ！？何？玉石、まさか将来を誓い合った相手でもいるの！？｣
待って三奈ちゃん！君どこから沸いたの！？そんで私は一言もそんなこと言ってないぞ。恋愛煩悩の異名は伊達じゃないってか。
貴｢や、違うくて。残念ながらボーイフレンドではないんだよ｣
芦｢ええええ！？今の絶対恋愛要素入ってると思ったのに〜〜！！！！｣
恋バナある所に芦戸三奈あり、か。ほんと急に現れたからビックリしちゃった。
麗｢それでそれで？｣
貴｢あぁごめん、まだ続きだったね。でも、ある日私はとある理由でその子を1人にさせてしまったの。2人で目指そうって約束したのに酷い話だよね｣
瀬｢でもさぁ、それ幼少期の話だろ？離れるのが余程の理由だったなら仕方なかったんじゃないの？｣
貴｢仕方ないで済んだら良かったんだけどね。それから10年、その子とはもうずっと会ってない。だから私がヒーローを目指すのは、その子との約束も勿論あるんだけど、それ以上に償いたい気持ちがあるからなんだ｣
今近くに"彼"がいなくて良かった。まぁいたらここまでハッキリしたことは言えないんだけど。
幼き頃の自分は事件から日が浅かったこともあり、"ヒーローになって再会しよう"と手紙に書いてしまった。でも、日に日に増していく罪悪感と嫌われたかもしれない恐怖感が頭を巡って、焦凍くんと再会することが怖くなった。
1人にさせてしまったのは私なのに。
貴｢まぁでも、プロヒーローになったらちゃんと会いには行くつもりだよ。そのためにも、来週の体育祭は頑張らなくちゃね！｣
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shelllove31(プロフ) - この作品は本当に面白くて！これからも応援してます！！ (10月18日 15時) (
レス) @page2 id: 306f7ebf5d (このIDを非表示/違反報告)
yuumin - この作品は神です！ 設定とか考えるのは難しいですよね・・・。 レーズンさんのほかの作品も読みたくなりました！ 頑張ってください。 (2022年11月24日 13時) (レス) @page2 id: a4f8ad7b79 (このIDを非表示/違反報告)
レーズン(プロフ) - ひまさんさん» コメントありがとうございます！ひぇ、小説も絵も褒めて頂けるなんてめちゃめちゃ嬉しいです…！悔いのないように最後まで更新頑張るので、これからも宜しくお願いします！ (2021年9月5日 23時) (レス) id: ec6c9ca54e (このIDを非表示/違反報告)
レーズン(プロフ) - リッパーさん» お返事遅くなってしまってすみませんでした…コメントありがとうございます！面白いと言って貰えて本当に嬉しいです。最後まで更新頑張るので、これからもどうか宜しくお願いします…！ (2021年9月5日 23時) (レス) id: ec6c9ca54e (このIDを非表示/違反報告)
ひまさん - あと、絵がとても上手ですね！羨ましいです。 (2021年9月3日 22時) (レス) id: 753d3bcd80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レーズン | 作成日時：2020年11月8日 17時
