89話。貴方side ページ40
太「まずい!」
どうするかなんて思い浮かんではいなかったが、俺の体は既に乱歩さんと杉本さんの間に入ろうと駆け出していた。
敦「国枝さん?!」
箕「杉本ー!」
中島さんの驚いた声と箕浦さんの悲痛な叫び。
当たってしまうかもしれない、今度こそ死んでしまうかもしれない。
そう思ったけれど体は止まらなかった。だが、やはり怖かった。いつの間にか俺の瞼は固く閉じられた。
箕「やめろーーーーー!」
二人の間に入るも発砲音はいつまでたっても聞こえてこない。
江「Aくん、もういいよ。」
『えっ。』
恐る恐る目を開くと目の前では中島さんに馬乗りにされ、身動きのとれなくなった杉本さんがいた。
杉「離せ!僕は関係無い!」
江「逃げても無駄だよ。犯行時刻は昨日の早朝。場所は此処から140メートル上流の造船跡地。」
杉「何故それを。」
江「そこに行けばある筈だ。君と被害者の足跡。それに消しきれなかった血痕も。」
杉「どうして、バレる筈ないのに、」
箕「続きは職場で聞こう。お前にとっては"最後の職場"になるかもしれんが。」
そうして、箕浦さんの手により、杉本さんに手錠がかけられた。
そのときになって気がついた。
杉本さんは腕時計をつけていた。それは、殺されてしまった彼女、山際女史がつけていたデザインの紳士用の腕時計だった。
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空李(プロフ) - かなとさん» すみません、ご指摘ありがとうございます。 (2019年5月9日 18時) (レス) id: 154a99d2ca (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年5月9日 18時) (レス) id: 483535372f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空李 | 作成日時:2019年5月9日 17時