たった４組の邦楽ロック

呼び名 [(ё)･ヤマサキセイヤ] ページ10

タイトルの『(ё)』ってのは、キュウソネコカミを表します。



わかりずらくて、すみません‼



ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ




5月3日。






俺が可愛がってる天才的後輩、谷口鮪の誕生日。









「そういえばまぐたん今日、誕生日やね」

「あれ？知ってたん？」

「知ってるっていうか、セイヤ一週間前から言ってたやろ」

「あれ？そうやったっけ？つか、なんやねん」

「せやで。ずっと言ってたやん。『うぉぉおおっ鮪ゴラァッ来週 誕生日じゃボゲェッ‼』って。……なんやねんってなにが？」



俺がなんやねんって聞いたのは他でもない。



「なんやねん、『まぐたん』って。気持ち悪い」

「はぁ⁉キモいって…おまっ」

「キモいとはいってない。気持ち悪いって言った」

「そんなんどーでもいいわ、くそったれ」









くぁーっ‼気に食わんっ‼








いくら可愛くて、天才的で、若くて、背がちっちゃいからってその呼び方はないやろ。






鮪のくせに腹立つなぁ、ほんま。



チキショー、誕生日おめでとう！







あ、せや。
八木にゃんは別。


あれは俺公認だから、うん。









「なんや、セイヤ。嫉妬か。後輩がいくら可愛いからってその呼び方はありえへんって思ってるんやろ」









……………怖っ‼









なんでそんな図星ついてくんねん‼こわっ‼エスパーかっ‼








「はぁっ⁉別にそんなんじゃねぇしっ」

「ツンデレか、気色悪い。あ、元からか」

「なんやてっ⁉」







ああっ‼もうっ‼イライラするっ‼



なんや、嫉妬して悪いんかゴラァッ‼





「あー、はいはい。わかったわかった」







俺が一人で勝手に怒っていると、彼女は降参ですとでも言うようにして手を挙げて見せた。





「なに？」






まだ、怒りが出しきれていない俺は、彼女を睨み付けるようにして返事を返した。





「おぉっ怖っ。そんな睨まんといてや。つまりあれやろ？セイヤもそんな風に呼ばれたいんやろ？」


「はい？」






まさかの答えだった。



考えてもいなかったで、そんなこと。






あかん、答えが思い付かへん。






どうすれば………。

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