チョコレートが七十七個 ページ34
ホッと誰かが息をつく音が聞こえた。
銀時たちが出ていったあとで、最初に沈黙を破ったのは新八くんだった。
「あっ、そういえばずっと気になっていたんですけど……、Aさんのその包帯ってどうしたんですか?」
彼は私の左手と首に視線を送りながら聞く。私は話を変えてくれたことに心の中で感謝しながら、ヘラりと笑いながら答えた。
「仕事でちょっとパックリとね。思ってた以上に深くて、屯所に居ても出来そうなことがなかったから万事屋に来たの」
「確か……Aさんは監察でしたよね?」
「うん。まァ、色々あったんだよ、色々ね」
詳しく話せばとても長くなりそうなため言葉を濁す。新八くんもそれ以上詮索はせず、そういえば……と続けた。
「土方さんはお元気ですか? 最近見かけてなくて……」
「マヨの過剰摂取で大事になってないアルカ?」
と神楽ちゃんがそこまで言ったとき、まだこの場に残っていた桂がやはり反応を示した。
「おい、ちょっと待て。……もしや、その土方とは真選組の男のことではあるまいな?」
新八くんはヤバいと思ったのか、一気に血の気の引いた顔になる。しかし、私は特に気にせずに──
「その土方だよ。……そっか、そういえばヅラにはまだ言ってなかったっけ。土方十四郎って私の弟なの」
「なっ、どういうことだA! お前、仕事で怪我をしたと言っていたが、まさか幕府の犬に成り下がっていたとは……!!」
「そういうわけだから、今度制服を着た私の前にノコノコと現れたらしょっぴくからね。あと成り下がったわけじゃない」
「しかも土方がお前の実弟だと!? ということはお前の姓は土方だったのか……。道理で知らぬはずだ、お前のことは皆名前で呼んでいたからな。それからヅラじゃない桂だ」
「ごめん、なんか会話に時差ない?」
飲み込みと呼び名の反応が遅いが、とりあえずこれからは街中で会っても声は掛けるなと念を押す。しかし、桂がちゃんと理解しているかは分からない。
その時、新八くんが「あれ?」と声を上げた。
「ちょっと待ってください? Aさんと土方さんは姉弟なんですよね。なら……」
───どうしてAさんは銀さんと幼馴染なんですか?───
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー食べ物……かもしれない!
誰かのもんじゃ
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梍鵺(プロフ) - 梨音さん» 今回もダークマターでした。呪われているのでしょうかね…。しかし、ダークマターって作れるものなのでしょうか?(笑)寿司を作る時も妙さん、ダークマターになっていたのでね…ある意味才能(笑) (2019年10月16日 22時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
梨音(プロフ) - 梍鵺さん» なんですって!?可笑しいですね…一応十種類以上ある筈なのですが…。ま、まぁ、お妙さんの手料理を振る舞われている訳ですから、きっとお気に入りなんでしょう!! 今回はどうでしょう?もしまたダークマターでしたら、実際に作ってみては?← (2019年10月16日 22時) (レス) id: 2014aa6b49 (このIDを非表示/違反報告)
梍鵺(プロフ) - 梨音さん» 今日のラッキー食べ物もダークマター!?!?ほっ他のもあっありますよね?妙さんに嫌われているのでしょうかね?近藤さんよりはマシだと思うのですがね…。G(生命力がゴキブリ)と同類…考えたくもねーや← 人生リセットボタンならぬ人生リセット食べ物ですね() (2019年10月15日 21時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
梨音(プロフ) - 梍鵺さん» なんと…! ……最近、嫌な思い出はありませんか?そんなときは、ダークマター! 嫌な記憶がさっぱり抜け落ちます!もれなく良い思い出も消え去りますが…。人生のリスタートには、ダークマターが必需品です!! …何を言っているんでしょう。 (2019年10月15日 20時) (レス) id: 2014aa6b49 (このIDを非表示/違反報告)
梍鵺(プロフ) - 続きも気になりましたが…ラッキー食べ物がダークマター…だと!? (2019年10月13日 16時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梨音 | 作成日時:2019年7月21日 21時