妹ってポジションも大変だね (ページ2)

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1話ページ2

それは春の事だった

いつもの様に鶴見中尉殿から頼まれていた任務に向かう時､月島が廊下で誰かと話しているのを見た

小柄な女でとても綺麗な顔立ちだった

鈴を転がしたような声で笑う姿を見た時一気に心を奪われた

…いかんいかん､彼女は月島のだ…

悶々としていると話が終わったのか月島が戻ってきた

月島｢どうしましたか｣

鯉登｢つ、月島！さっき話していたのはその…お、お前の…｣

月島｢さっき…あぁ妹ですよ｣

……妹？

その瞬間頭が真っ白になっていった

鯉登｢う、嘘をつけ！！あんなに美人で愛らしい子がお前の妹なはず無いだろう！！｣

月島｢本当です｣

鯉登｢キェエエエエ！！｣

トントンっ

ドアをノックされる音がして私達は一斉に振り返った

貴女｢失礼します､｣

月島｢どうした？｣

貴女｢どうしたじゃないですよ､兄様先程任務に向かうからと言ってコートを出しておいたのに忘れていくんですもの｣

月島｢あぁ､忘れてた｡すまんな｣

貴女｢今日はとても冷え込みますからコートを温めておきました｡｣

月島｢ありがとう､とても助かる｣

貴女｢それでは私もこれから新人たちの教習がありますので失礼致しますね､鯉登少尉兄をよろしくお願いします｣

鯉登｢あ、あぁ｣

貴女｢それでは｣

女は一礼をするとそのまま部屋を後にした

…本当に月島の妹…なのか……？