赤緑短編集

努力賞 ページ37

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side緑





またや...




『淳太ぁ〜‼』



最近はもうずっと...



しげは淳太くんがお気に入りだ。



しげの気持ちはよくわかる。

淳太くんはホンマに頭がキレるし、話も面白くてつっこみも上手い。

うざ絡みされてウザそうにしとっても、結局は淳太くんもしげに構ってあげとるし、きっと淳太くんはしげの思った通りの反応をしてくれるからしげも気持ちええんやろ？


きっとそれは安心感なんやと思う。
しげにとって淳太くんは安心出来る存在なんやと思う。


.....それに比べて俺は、別に話が面白いわけやないし、しげが期待してるような上手い返しなんて全然出来へん。

しげを楽しませてやることすら出来ない俺なんて...淳太くんに勝てるわけないんや。



別に付き合っとるわけやないし付き合いたいと思っとるわけでもないからええんやけどな...

ただやっぱり、淳太くんと話してる時の嬉しそうなしげの顔を見るのは、辛い.....






『神ちゃーん。』


『.....ん？』




仕事終わり、楽屋で帰り支度をしながらぼんやりそんなことを考えとったら流星に呼ばれる。




『今日これから飯行かへん？』




..........流星は神様みたいやなぁ




そう思ったことは口に出さず、


『ええで？』






俺はぎゃーぎゃーと楽しそうなしげを尻目に静かに楽屋を出た。

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