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『.....痛い‼』




『ええから早よ来いや』



『わかったから.....望、そんなに手ひっぱらんといて‼』








あの日から何故だか望の俺に対する態度が威圧的になった。


今は放課後、HRが終わると同時に俺のカバンと手を引っ張り足早に学校を出ようとする望。





『なんで.....⁉ な、なんでそんなに急ぐん?』

『ええから.....‼ ...今日はふたりでカラオケ行く約束やろ? 早く神ちゃんとカラオケしたいだけやって』



やって.....昨日も一昨日も一緒にカラオケ行ったやんか.....

そう思ったけど口にしても無駄やと思い、必死に望の歩幅に合わせて歩いた。







駅前のカラオケに着くと俺は肩で息をする程.....

望は急にホッとしたような様子になり、

『神ちゃん何飲むー?ドリンクバーやんな、俺がとってきてあげる』

といつもの優しい、余裕のある望に戻る。






.....こんなんがもう何日か続いてる。

もう、なんやの..........




望が飲み物を取りに部屋を出たその時、

俺のケータイが鳴った。





『あっ、 もしもし? 大毅?』





大毅は子供の頃に住んどった家とは違うけど、少し離れた同じ路線のところに住んどる。

やからあの日から何度か一緒に帰ろうって誘ってくれてん。

やのに毎日毎日望に誘われて.....なんていうか断れない圧をかけてくるからつい俺も望について来てしまうねん。





『大毅とゆっくり話したい..........』






今日も一緒に帰れそうもないことを告げたあと

俺はつい本音を大毅に漏らしてもうた.....






『ホンマ?なら終わるまで近くで待っとるよ。どこのカラオケにおるん?』



『ええの? えっとな.....駅前の.....』

思わぬ大毅の提案に一気に嬉しくなって声を弾ませた

その時、









バリン!!!








えっ、








物凄い音を立ててガラスとオレンジジュースが床に飛び散った。

その音と光景は、それがただ落とされたのではなく床に叩きつけられことを物語るには十分だった。




.....顔を上げると戻ってきていた望が俺を睨みつけながら近づいてくる。



『のぞむ..........?』



望は俺からケータイを取り上げると画面を見た。


『とも⁉ どしたん⁉ .....とも⁈』


大毅の声が微かに聞こえたけど、望は終話ボタンを押し、ケータイをソファの向こうの方に放り投げた。






そして、







俺を思い切り平手打ちした。

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Kanan(プロフ) - 雫。さん» ありがとうございます!結局かみしげに着地してしまい申し訳ないです(⌒-⌒; )かみこたも好きですよ〜 (2018年2月13日 23時) (レス) id: 087bd927e3 (このIDを非表示/違反報告)
雫。(プロフ) - こんなこと言うのただのバカかもですが、かみこた最高です!!!← これからも更新頑張ってください(*´ ω` *) (2018年2月13日 18時) (レス) id: 57b228c5e7 (このIDを非表示/違反報告)
- オリジナルですか?ルールを守ってください。 (2018年1月29日 21時) (レス) id: 47ec44e3dc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kanan | 作成日時:2018年1月29日 0時

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