西畑さんち

･ 双子でなければ ページ37

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( 駿佑 )





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◇ 「 今日、お前んち行っていい ？ 」









最近話すようになったクラスの奴からそう言われた 。









駿佑 「 いいけど、弟居るで ？ 」







◇ 「 まだ小学生やっけ ？ 」








駿佑 「 末っ子はな 」









別に隠すことでもないから素直にそう答える 。









駿佑 「 双子の弟、障害持っててさ 」






駿佑 「 歩いたり、喋ったりできひんねん 」









クラスメイトはなに食わぬ顔でこう言った









◇ 「 マジで ？ 俺、ガイ児と会うの初めてやわ 」









そんな言葉使ってる奴は多くいる 。









けど思ってもそれを話した俺に向けるか？ 普通 。









そう思ったら気づいたらそいつに手を出してた 。









俺も自分のした事に気づいたのは
大きな音と共に相手が倒れ込んだ後で
いつの間に誰が呼んだのか生徒指導の先生が来て職員室に連れて行かれた 。









運がいいのか悪いのか生徒指導の先生は誠也くんの後輩 。









正門 「 相手はいきなり殴られたって言うとるけど、」







正門 「 別に守るわけじゃないけどさ、」









正門 「 お前は理由もなく人殴ったりせんやろ ？ 」









正門 「 何があった ？ 」









正門先生になら言うてもいいかな？と
思ったけど謙杜を理由にする事を誠也くん達は許してくれへん 。









小さい頃から何度もそれで怒られた 。









もうこの歳になれば分かる、
それは許されたらアカンことやと自分でも思った 。









駿佑 「 いきなり殴ったのは事実です 」







正門 「 俺はその理由を聞いてんねんけど ？ 」






駿佑 「 ……… ムカついたから 。」









先生は深くため息をついて、









正門 「 もう今日は教室戻れんやろ ？ 」








正門 「 保護者の連絡先、第一が一番上のお兄さんになってるけど 」








正門 「 迎えに来てもらうか ？ 」









わしゃわしゃと髪を撫でて言った 。









駿佑 「 ………… はい、 」









クラスメイト殴って早退なんて叱られてもしょうがない、








けどそれでもいいからどうしても誠也くんに会いたかった 。









正門 「 座って待っとき 」









正門先生には何となくそれがバレてる気がした









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