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すれ違い4 ページ30

「なんやねん、今の…」

「まじか」


体育館中の視線が一気にこちらへと向けられる。


目立ちたくない。見られたくない。


だから、関わりたくなかったのに。


私は向けられる視線と、言葉を無視して体育館を出た。


すると後ろから足音。




「ちょお待てや!」


ああ、1番めんどくさいのが来た。


だけど無視する。

「聞いてんのかおい!」


しつこいな。

「何」


「何ちゃうわ!なんや今の!説明せんかい!」


「…床脆かったんじゃない。」

「なわけあるかい!」


ほっといてよ。


「うるさいな。」


「おま!それが本性か!性悪やな!」


そうだよ。私は誰よりも醜い。

私のせいで、父さんと、母さんは。



「じゃあもう話しかけないで。最初からそうすればよかった。」


「ま、待てや!」


今度こそ、私は宮侑を振り切り、無視した。


きっと今度こそ、わたしには話しかけてこないだろう。

周りの人間も、私のことを見る目は変わるのだろう。


それで、いい。


私なんかと、関わらない方がいい。

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作者名: | 作成日時:2021年10月22日 14時

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