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*episode29_高嶺の花よりも… ページ31

シフトを終え、佐久早にふられた俺は一人で後夜祭にきていた。

まあ、あいつは人混み嫌いだし。
それよりも......。

当たり前のように探してしまう自分に苦笑しながら、
人より小柄な“あの子”を探す。


たぶん......いや、きっと来てるな。
友達が出てるから絶対いると確信しながら探すも、なかなか見つけられない。

佐久早曰く、彼女のシフトはずっと前に終わってると聞いた。
数時間前に晩葉(ばんば)ではない友達といたから、まだ来てないのかな?

そう思っていると、壁の花となっている学年一の美女を見つけた。


「おーす、晩葉。お疲れ」

「あー、古森か。お疲れ」


軽い挨拶をかわし、探し人を問う。

晩葉がいるということは、ほりちゃんも必ずいるはず。
そう思って聞いたのだが、返ってきたのはしかめっ面。

あれ......?


「え、なんかあったの?」

「......Aに会ってないのか?」


質問を質問で返されたが、あまりにも圧がすごいので黙って頷く。

すると、晩葉はため息をはきながら、
「ま、そんな時間もなかったか」と独り言をもらす。

全くついていけない話に、伺うように顔を覗く。


「えぇっと......」

「Aなら後夜祭の準備だ」

「え?!」


思っても見なかった答えに目を見開く。

だが、すぐにリハーサルというものを思い出して、そっちかと納得する。が、


「一人体調を崩して、代理を頼まれたらしい」

「マジかっ!!」

「うるさい」


大きな声に眉をしかめる彼女。

だが、そんなのを気にしてる余裕はなかった。
脳裏によぎる、彼女の顔。


「む、無理してるんじゃ......」

「してるだろうね。でも、本人がやると言ったらしい」

「え、そうなの?」


珍しいな、と思った。加えて、なら、大丈夫かなと。
だが、妙な胸騒ぎがした。

どこかで泣いてるんじゃないか......。

体を抱きしめて震えてるんじゃないか......。


そう思ったとき、


「あ、晩葉っ!!」


ほりちゃんといた友達の焦った声が響いた。

*episode30_あ…見っけ→←*episode28_結局、ヘタレ…



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設定タグ:ハイキュー!! , 井闥山学院 , 古森元也   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:星蛍 | 作成日時:2020年3月31日 14時

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