4話 ページ5
全員「!!!?」
全員(子供の目が……)
怒りのあまり、白龍くんの眼の色が戦闘時の蘇芳色へと豹変した。目付きも三白眼ととても鋭い。
『……アンタが手に掛けた相手は俺だろ』
亡者「その声……、あのガキ……?お前があそこで妊婦を庇ったりするから……」
『ふざけるなよ。人の命は安い物ではねぇんだぞ』
亡者「知るかよ……」
『お前がどんな理由であのような犯行に及んだのかは分からない。だが、どんな理由であろうと人を傷付け手に掛ける事は間違えている。お前のせいで……妊婦さんとそのお子様の二つの命が失われ掛けた……っ』
猫青年「白龍くん……っ」
猫青年(あの亡者……白龍くんを手に掛け……。本当は……手に掛けられた自分が一番恐ろしい思いをしているが、それを押し殺して……)
黒曨「白龍くん……っ(ストン…・キュッ…)」
青喴「白龍くん……っ(ストン…・ナデ…)」
灰俐「白龍くん……っ(ストン…・サス…)」
『……!!(スゥ…・ポロッ…)』
猫青年は痛みを押し殺す白龍くんの目線に合わせてしゃがみ、黒曨さんは彼を自分の方へ抱き寄せ、青喴さんは彼の頭を優しく無で、灰俐さんも彼の背中を優しくさすった。
そのお陰か白龍くんの瞳の色が戻り彼の瞳からは涙が流れている。
猫青年「この子がどれほど苦しく辛かったかお前には分かるか?この子にはまだ沢山の幸せな未来が待ち構えていたというのにお前がその希望を消したのだ。お前が罪なき子を手に掛けた事を俺達が後悔させてやる。俺はお前を許しはしない(殺気)」
亡者「ひっ!!!(ビクッ!!!!)」
鬼灯「その亡者を早く連れて行け」
(ガシャン!!!)
黒曨「白龍くんってもしかして多重人格者だよね?」
『多重……?』
黒曨「うん、一人の人間の中に複数の全く異なる人格が交代して現れる事だよ」
『……ええ……、おっしゃるとおりです……』
黒曨「やっぱりそうだよね。白龍くんの場合、見た目まで豹変しちゃってるよね」
『ええ……。確かにマフラーを着用しております時は冷静になれるのです。しかしながら、マフラーを外しますのと同時にしおらしくなってしまいます。後は刀や木刀をお持ちいたしますと眼の色や性格も異なりますよ』
青喴「三種類もあるとコントロールするのに難しそうだね……」
『ええ……』
閻魔大王「君が西園寺 白龍くんだね」
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作者名:春昴 | 作成日時:2022年6月21日 22時