生姜が好きなヴァンパイアさん【伏黒恵】

15、ヴァンパイアさんの呪具の話 ページ17

『結構美味しかったな。』

「こっちの食べ物が口にあって良かったな。」

レストランの帰り道。

Aは恵と2人肩を並べて歩いていた。

でも、この道って、学校までの道のりだよね？

「学校に寮ができたって聞いたけど。」

えぇ、そうなの⁈

Aはびっくりして大きな声を出してしまった。

「五条先生が速攻で立てたらしい。」

私、こっちの世界に来てそんな経ってないけど。

『じゃあ、てことは恵君は寮生活を送るんんだね。』

「何言ってんだ。お前もだろ。」

は、わ、私も…？

どうやらAも寮生活を送るらしい。


『五条先生、なんで何も言わなかったんですか？』

Aは学校に着くと、五条を呼びだして、怒りながら話した。

『私、さっき恵君から聞いたんですけど。』

まあまあ、と五条は落ち着きながら笑う。

「いいじゃないの。それよりA、亜夜叉出してごらん。」

五条が、話題を変えた。

生徒が一生懸命話してんのに、なんてやつ…！

ぶつぶつ言いながらAは亜夜叉を出した。

そしたらびっくり。

亜夜叉の色が、ピンク色から赤色に変わっていた。

『え、なんで…。』

「わかったかもしれない。その呪具、持ち主の気分によって色が変わる仕組みになっているね。」

五条が指を指す。

持ち主の、気分によって…？

「例えば、今。A、怒ってたから、それに反応して亜夜叉は赤色になった。あとは、ピンク色の時は、Aが緊張してたからじゃない？」

となると、いろんなことが考えられる。

五条が説明するにも、無駄に長かったのでまとめると。

・怒った時→赤色

・悲しい時→青系？

・緊張した時→ピンク色

・嬉しい時や楽しい時→オレンジ色

「…に、変わるんじゃないかなぁ？」

うーん、どうなんだろう。

先生の仮説は正しいと言えるかどうか…。

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