待ち人、来たりて ページ7
「ふぁっ!」
ガクンッと地面が抜けたような感覚に、目が覚めた。
つんと鼻を刺激したカビの匂いに、寝ぼけた頭がここはどこ?と聞いてくる。目の前にはつまらなさそうにスマホを弄るあやみ。
窓の向こうから、カラスのあまりに外れた鳴き声が聞こえてきて──お前、絶対音痴だろ。と心の中でツッコミを入れた。
いつの間にか頬杖を付いて眠っていたらしく、右の頬が痛い。
少し前まで夢を見ていたはずなのに、さっきまで見ていた夢が思い出せないことに気がついた。
──なんだか、嫌な夢だったことだけは分かるんだけど。
今朝も見ていたような、多幸感に包まれるような夢とは違う──、そう感じた途端に嫌な汗が背中に吹き出す。
それは、悪いことの前兆のようだった。
どうしてそう思うのかは分からない、けれど胸の奥がざわめいて落ち着かない。
この平穏が一瞬にして終わってしまう──、そんな予感が確かに、私の中にあった。
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ゆず(プロフ) - 初めまして宿儺様沼にハマり、作者様の作品に辿り着きました。とても面白いですし、宿儺様との展開が楽しみです!更新大変でしょうが応援しております!! (2021年4月26日 18時) (レス) id: 9087c45e44 (このIDを非表示/違反報告)
星空の砂時計 - とても面白いですね♪ 作者さんのペースで更新を頑張ってくださいね! 私も呪術廻戦にハマり、作品を書いている者なので機会があれば何処かでお会いしましょう! *´▽`* (2021年4月18日 14時) (レス) id: a21ef6301e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さっく。 | 作成日時:2021年3月26日 8時