ある生得領域──No-side ページ46
辺りには血の池が広がる、仄暗い空間。
一人の少年が目を開いた。
目の前には高く積み上げられた動物の骨。その頂上には着物を纏い、ゆったりと足を組む一人の男。
姿形は、たった今目を開いた少年のものと酷似している。
「許可なく見上げるな。不愉快だ──、小僧」
組んだ足に肘をつき、男は言う。
見下ろした先には殺気立つ少年がいた。
少年は先の任務で、男に殺された。
肉体の主導権を握るに手こずっている間、心臓を抜き取られて。
普段なら、抑え込めていたはずだった──。初めて男の屍蝋を呑み込んだ時も、祖父の遺体を焼いた時も。
初めてのことだった。
そして、思い知らされる。
目の前の男は──、自らの身体に受肉した呪物である「両面宿儺」は、邪悪な存在であったのだ、と。
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ゆず(プロフ) - 初めまして宿儺様沼にハマり、作者様の作品に辿り着きました。とても面白いですし、宿儺様との展開が楽しみです!更新大変でしょうが応援しております!! (2021年4月26日 18時) (レス) id: 9087c45e44 (このIDを非表示/違反報告)
星空の砂時計 - とても面白いですね♪ 作者さんのペースで更新を頑張ってくださいね! 私も呪術廻戦にハマり、作品を書いている者なので機会があれば何処かでお会いしましょう! *´▽`* (2021年4月18日 14時) (レス) id: a21ef6301e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さっく。 | 作成日時:2021年3月26日 8時