パンドラの箱 ページ16
冷蔵庫の中にしまわれていた朝ごはんの残りを食べて、私は夜になるまで本を読んだり、ゲームを軽くしたりしていた。
どれもあまり集中出来ず、本は栞を動かさずに文字だけを眺めていたようなものだ。
おばあちゃんの言った、意味深な言葉。
それがずっと引っかかっている。
スマホの時計を覗くと、時間はまだ一時をすぎたばかり。
こういう時、時間はいつもより早く過ぎたように感じるっていうのはもしかしたら嘘なんだろうか……。
「……はぁ」
指定された時間になるまで、まだ五時間近くは残っている。
悪夢を覚悟で一度寝るか、集中できるか分からないけど本を読むかゲームをするか。
少しの間悩んで、全然読み進められていない本をとる。
何度も文字を見ていれば、多少は物語の世界に入り込めるだろう。
「A、寝てるのー？」
びくっ、と身体がはねた。
いつの間に眠っていたのか、私は本を下敷きにうつ伏せていた。急いでスマホを見てみると、六時を少しすぎている。
「A？」
ガチャ、とノブが回る音に「起きてるから!!」と慌てて声を上げた。
声は「早く来なさいよ」と言って、ドアを閉めると遠ざかっていく。
ため息を吐いて、本をミニテーブルの上に放ると自分の部屋を出る。お腹はあまり空いていなかったけれど、食べないとお母さんがうるさくなりそうだ。
「……はぁ」
またため息が出た。
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ゆず(プロフ) - 初めまして宿儺様沼にハマり、作者様の作品に辿り着きました。とても面白いですし、宿儺様との展開が楽しみです！更新大変でしょうが応援しております！！ (2021年4月26日 18時) (
レス) id: 9087c45e44 (このIDを非表示/違反報告)
星空の砂時計 - とても面白いですね♪ 作者さんのペースで更新を頑張ってくださいね！ 私も呪術廻戦にハマり、作品を書いている者なので機会があれば何処かでお会いしましょう！ *´▽`* (2021年4月18日 14時) (レス) id: a21ef6301e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さっく。 | 作成日時：2021年3月26日 8時
