Lost 36 ページ7
A｢誠也ー？体調どう？｣
末澤｢微熱やから大丈夫｣
A｢………黙って寝てなさい！｣
翌朝、微熱まで下がったので
俺は学校へ向かう準備をしていた。
そんな折、Aが顔を覗かせ
俺の返答を聞くやいなや
俺をベットの方へと力いっぱいに
振り向かせた後、背中を突き飛ばした。
末澤｢病人には優しくせえ！｣
A｢優しくしたらつけ上がるでしょ｣
末澤｢もう大丈夫や言うてんのに……｣
A｢ぶり返したらツラい思いするのは
誠也なんだからね？分かるでしょ？｣
末澤｢………はい。
あ、そうや。聞きたいねんけど｣
俺は突き飛ばされた体勢のまま、
Aへと問いかける。
末澤｢お前、俺のこと嫌い？｣
A｢………はい？｣
末澤｢だから、俺のこと嫌い？｣
A｢2回言わなくても意味は分かる｣
末澤｢好きか嫌いかだけ、答えてや｣
Aがハァ……と小さく溜め息を
漏らすのが俺の耳に入った。
A｢嫌いじゃない｣
末澤｢………ほんまに？｣
A｢あのね、もし嫌いだったら
わざわざ早起きして迎えに来る？｣
末澤｢………まぁ、確かに｣
A｢………最近、学校行くの1人で
ちょっと寂しいかなとも思うし｣
末澤｢えっ？！寂しいん？！｣
俺は勢い良く起き上がって
Aの方へと体を向ける。
Aは若干、頬を紅く染めていた。
A｢毎日一緒にいる人がいないのは
何となく寂しいって思うだけ！｣
末澤｢ふぅ〜ん……寂しいんや｣
A｢ニヤニヤしないでよ！｣
恋愛感情とかそういうのを抜きにしても
俺がいなくて寂しい、とか
嫌いじゃないと思ってくれてる。
今の俺にとっては
些細なことであっても
それがたまらなく嬉しい。
A｢変なこと言ってるくらいなら、
黙って寝て早く風邪治して！｣
末澤｢寂しいんやもんな。了解｣
A｢うるさいな！もう行く！｣
末澤｢あ、授業のノートよろしくな｣
A｢…………知らない！｣
Aは部屋の扉をバン！と
叩きつけるように閉めて出て行った。
俺はうつ伏せの体勢から
仰向けへの体勢へと変え
そのまま大の字になる。
末澤｢………俺が消えても、
寂しいって思てくれるんかな？
………記憶なくなるんも、嫌よな？｣
俺は部屋の天井を仰ぎながら
誰に問いかけるでもない
独り言をそっと呟いた。
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ゆい(プロフ) - もう更新はしないんですか？？？ (2021年3月17日 1時) (
レス) id: 1ca1725196 (このIDを非表示/違反報告)
いちごぷりん - このお話ほんとに面白いです(*≧∀≦*)ハラハラしながら読んでます。無理しないで頑張ってください！更新待ってます！ (2020年3月5日 8時) (レス) id: 39651266d5 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか - 更新待ってます！ (2020年2月21日 22時) (レス) id: 6f297082fe (このIDを非表示/違反報告)
なにふぁむみ☆ - あ、元みぃ☆です (2019年12月25日 22時) (レス) id: bd60e02c69 (このIDを非表示/違反報告)
なにふぁむみ☆ - 大変ですね…。ずっと待ってるので、頑張ってください！ (2019年12月25日 22時) (レス) id: bd60e02c69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sakura | 作成日時：2019年10月24日 22時
