Lost 35 ページ6
結局、それ以上の情報は得られず
解決策も見つからなかった。
分かったことと言えば、
正門のパソコンに誰かが侵入して
そこから裏サイトに接続した。
という可能性があることだけ。
末澤「誰や、そんなんするヤツ………」
正門と佐野が帰った後も、
俺は夜まで1人ベットの上で
ぼんやりと考えていた。
その時、スマホの着信音が
静かな部屋の中に鳴り響いた。
末澤「はい」
佐野『あ、誠也くん。さっきはお邪魔しました』
末澤「どうした?」
佐野『……あの、言いにくいんですけど。
……誠也くんの大切な人、消えたんかなって。
何となく、そんな気がしたんですけど』
佐野は察したのだろう。
裏サイトのことを調べる理由は、
誰かが消えたからだと。
末澤「………………そやで」
佐野『記憶、残ってるんですね』
末澤「…………うん」
佐野『ごめんなさい、嫌なこと聞いて』
末澤「ええよ。佐野にもそのうち
話そうかって思ってたとこやから」
佐野を不安にさせたくはない。
俺を苦しめることが目的なら、
きっと、もしかしたら、佐野も………。
佐野『あの、これはたぶんですけど』
末澤「ん?」
佐野『僕にとって大切な人も、
消えちゃったんかなぁって思ってて』
末澤「うん」
佐野『裏サイトのこと知りたいって、
誰か言ってたような気がして。
けど、それが誰なのか思い出せんくて』
それはきっと、確実に、
小島のことだろう。
佐野と小島は大体いつも一緒にいて、
それが当たり前になってたから。
佐野『そうやったら、僕も色々知りたくて。
やから、僕に出来ることは協力したくて』
末澤「………ありがとな」
佐野『僕なりにまた色々調べてみます』
末澤「うん、頼んだわ」
佐野『誠也くん、無理せんで下さいね』
末澤「ん、任せとけ」
佐野『言うて風邪ひいてますけどね』
末澤「そこは言うな」
佐野『へへ………じゃあ、そろそろ。
遅くにすいません、おやすみなさい』
末澤「ん、おやすみ」
俺は佐野との電話を終えて、
スマホを枕元に軽く放り投げる。
一体誰が俺を憎んでいるのか。
俺は誰を苦しめたのだろうか。
遠い過去?それとも近い過去?
その時の俺は全てを忘れていた。
過去に犯した、自分の罪も何もかも。
256人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆい(プロフ) - もう更新はしないんですか??? (2021年3月17日 1時) (レス) id: 1ca1725196 (このIDを非表示/違反報告)
いちごぷりん - このお話ほんとに面白いです(*≧∀≦*)ハラハラしながら読んでます。無理しないで頑張ってください!更新待ってます! (2020年3月5日 8時) (レス) id: 39651266d5 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか - 更新待ってます! (2020年2月21日 22時) (レス) id: 6f297082fe (このIDを非表示/違反報告)
なにふぁむみ☆ - あ、元みぃ☆です (2019年12月25日 22時) (レス) id: bd60e02c69 (このIDを非表示/違反報告)
なにふぁむみ☆ - 大変ですね…。ずっと待ってるので、頑張ってください! (2019年12月25日 22時) (レス) id: bd60e02c69 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Sakura | 作成日時:2019年10月24日 22時