Lost 45 ページ16
〜 Masakado Side 〜
末澤『引き受けてほしい………』
静寂が流れる部屋の中、
誠也くんの声が脳内で響く。
正門｢俺には、できひん………｣
その日の夜、ベッドで横になり
俺はそう呟き続けていた。
過去、Aちゃんと2人で
会話する機会はあった。
その度にAちゃんから
必ず出てくる言葉があった。
A『あのね、誠也がね………』
A『また今日も誠也が………』
A『ほんと誠也って………』
毎回聞いてたら、さすがに分かる。
Aちゃんは誠也くんに
好意を抱いてるんやって事。
あの日だって、そうやった。
中庭で話した日。
正門『なぁ、Aちゃんはさ
誰かに独占されたいって思う？』
A『えー？何それ？』
正門『そうやなぁ………
例えば、誠也くんとか』
俺は何となく、カマをかけてみた。
Aちゃんはどんな反応するのか、って。
A『え………っと。う〜ん』
頬をほんのりと赤らめるAちゃん。
分かりやすい子やなぁ。
A『…………正門くん、気付いてる？』
正門『Aちゃんが思てることと
俺が思てることが一緒かどうかは
ハッキリ分からんけどな？』
A『………きっと、一緒だね』
えへへ、とはにかむAちゃん。
正門『えぇね、青春しとるね』
A『青春なのかなぁ』
正門『めっちゃ青春やん！
えぇなぁ〜、俺も恋したい』
A『こ、恋だなんて………』
正門『あれ？違うん？』
A『………イジワルだね』
正門『あはは、ごめんごめん』
Aちゃんは口を尖らせて、
俺を軽く睨みつけた。
俺の目から見た感じだけど、
きっと2人は両想いやと思う。
誠也くんがAちゃんを
見る時、必ず優しい瞳をする。
態度には一切出さへんし
恋バナをする事もないから
確信がある訳やないけど。
でもきっと、
誠也くんにとって
彼女は特別な存在。
A『誠也は、何も知らないから』
正門『ん？』
A『何も気付いてないと思うから』
正門『気付いてないやろなぁ』
A『卒業するまでには言いたいな』
正門『応援する。頑張ってや』
A『うん、ありがとう』
正門｢………気付いてや、誠也くん｣
俺なんかに守られるよりも、
誠也くんに守られる方が
Aちゃんは絶対幸せやから。
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ゆい(プロフ) - もう更新はしないんですか？？？ (2021年3月17日 1時) (
レス) id: 1ca1725196 (このIDを非表示/違反報告)
いちごぷりん - このお話ほんとに面白いです(*≧∀≦*)ハラハラしながら読んでます。無理しないで頑張ってください！更新待ってます！ (2020年3月5日 8時) (レス) id: 39651266d5 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか - 更新待ってます！ (2020年2月21日 22時) (レス) id: 6f297082fe (このIDを非表示/違反報告)
なにふぁむみ☆ - あ、元みぃ☆です (2019年12月25日 22時) (レス) id: bd60e02c69 (このIDを非表示/違反報告)
なにふぁむみ☆ - 大変ですね…。ずっと待ってるので、頑張ってください！ (2019年12月25日 22時) (レス) id: bd60e02c69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sakura | 作成日時：2019年10月24日 22時
