Lost 30 ページ1
A｢……誠也。今日も行かないの？｣
末澤｢……………ん｣
A｢受験終わったからって
サボって良い訳じゃないよ？｣
末澤｢………………ほっといてくれや｣
A｢………分かった。じゃあね｣
Aが小さく溜め息を漏らした後、
俺の部屋の扉を閉める音がした。
リチャが消えてから、何日経った？
そんなんどうだってええ。
考えても時間が戻る訳じゃない。
もがいても1日1日が過ぎて行く。
俺はあの日以来、
ほとんど部屋を出ていない。
カーテンを閉め切った部屋で、
ベットに潜り込んだまま。
親が心配して来ても、
Aが心配して来ても。
末澤『……………構わんでくれ』
そんな言葉を吐き続けて。
大晴、小島、リチャ。
俺の前から大切な仲間が3人。
次々に消えていって。
俺はどうしたらええんやろ？
犯人探ししたらええんか？
でも、どうやって？
痕跡が何も残っていないのに、
どうやって探したらええ？
それに、犯人を仮に見つけても。
俺はそいつをどうしたいんやろ。
怒鳴る？
殴る？
…………それとも、消す？
末澤｢………俺、結局は無力やな｣
何も考えずにいたい。
でも、目を閉じればアイツらとの
思い出が脳裏に浮かんでしまって
それと同時に涙が流れてきて。
末澤｢もう、こんな世界イヤやぁ………｣
今すぐに誰か俺を消してよ。
そしたら苦しまなくて良いやろ？
アイツらの元へ行けるかもしれんやろ？
末澤｢誰か、助けて……………｣
涙で枕を濡らしながら呟いても
誰も助けてはくれない。
だって、皆知らないから。
大晴も、小島も、リチャも。
アイツらの事を覚えてる人間が
俺しかおらんから。
末澤｢ごめん。ごめんな……………｣
誰に対して謝ってるのかなんて
分からないけれど。
謝ることしか出来ない気がして、
俺は嗚咽を漏らし続ける。
━━━どのくらい、時間が経ったのか。
泣いて、泣き止んで、また泣いて。
そんなことを繰り返していた。
気付けばカーテンの隙間から
1本のオレンジの線が
部屋の床を照らしていた。
━━コン、コン。
その時、誰かが俺の部屋の扉を
ノックする音が響いた。
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ゆい(プロフ) - もう更新はしないんですか？？？ (2021年3月17日 1時) (
レス) id: 1ca1725196 (このIDを非表示/違反報告)
いちごぷりん - このお話ほんとに面白いです(*≧∀≦*)ハラハラしながら読んでます。無理しないで頑張ってください！更新待ってます！ (2020年3月5日 8時) (レス) id: 39651266d5 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか - 更新待ってます！ (2020年2月21日 22時) (レス) id: 6f297082fe (このIDを非表示/違反報告)
なにふぁむみ☆ - あ、元みぃ☆です (2019年12月25日 22時) (レス) id: bd60e02c69 (このIDを非表示/違反報告)
なにふぁむみ☆ - 大変ですね…。ずっと待ってるので、頑張ってください！ (2019年12月25日 22時) (レス) id: bd60e02c69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sakura | 作成日時：2019年10月24日 22時
