Lost 31 ページ2
｢………誠也くん？正門やけど｣
閉め切った扉の向こうから
正門の声が聞こえた。
正門｢体調良くないのに、ごめん。
誠也くんに聞きたいことあって……｣
正門の声は、どこか深刻そうで。
そういえばリチャが言ってたな。
何か塞ぎ込んでる感じだ、って。
━━━カチャッ。
末澤｢…………入りや｣
正門｢……ごめん。ありがとう｣
俺はベットから起き上がり、
扉を開けて正門を招き入れた。
正門はこないだよりも
目の下のクマが濃くなり、
若干やつれているように見えた。
末澤｢……お前、やつれたな｣
正門｢……誠也くんもな｣
俺はベットの縁に座り、
正門は俺の足元に正座の形で
ゆっくりと腰を下ろした。
末澤｢俺はまぁ……何て言うか。
ちょっと受験の疲れが出たかも｣
正門｢……え、それやったらやっぱり
申し訳ないから帰るわ｣
末澤｢ええよ、気にすんな｣
正門｢……ごめん｣
末澤｢お前、謝ってばかりやな｣
そういう俺も、さっきまでは
1人で泣きながらただひたすらに
見えない誰かに謝っていたけど。
末澤｢……聞きたいことって、何？｣
俺は正門に問いかける。
正門は一瞬ピクっと肩を揺らし、
そしてゆっくりと俺を見上げた。
正門｢福本大晴…………
小島健…………
草間リチャード敬太………｣
末澤｢……え？お前、思い出したんか？！｣
正門の口から出た、3人の名前。
俺は思わず正門の肩を強く掴んだ。
正門｢……やっぱり、誠也くんに関係あるんや｣
末澤｢正門、何のことや？｣
正門｢………信じられないかもしれんけど、
俺が見た夢の話、聞いて欲しいんや｣
末澤｢……夢？｣
俺はそれから、正門が話す一言一句を
全て漏らさずにじっくりと聞いた。
正門が自身の夢の中で
大晴や小島やリチャの名前を
裏サイトに書いていたこと。
そして、その夢の中では
名前を書いてから自身の手で
3人を消していたこと。
それから。
正門｢……夢の中の俺はこう言った。
誠也くん、もっと苦しめ……って｣
正門はそこまで話し終えると、
目に涙を大量に浮かべた。
正門｢俺、誠也くんのこと嫌ってへん！
なのに……なんで、こんな変な夢………｣
末澤｢……正門。俺も話があんねん。
お前の夢、現実になってるんや｣
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ゆい(プロフ) - もう更新はしないんですか？？？ (2021年3月17日 1時) (
レス) id: 1ca1725196 (このIDを非表示/違反報告)
いちごぷりん - このお話ほんとに面白いです(*≧∀≦*)ハラハラしながら読んでます。無理しないで頑張ってください！更新待ってます！ (2020年3月5日 8時) (レス) id: 39651266d5 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか - 更新待ってます！ (2020年2月21日 22時) (レス) id: 6f297082fe (このIDを非表示/違反報告)
なにふぁむみ☆ - あ、元みぃ☆です (2019年12月25日 22時) (レス) id: bd60e02c69 (このIDを非表示/違反報告)
なにふぁむみ☆ - 大変ですね…。ずっと待ってるので、頑張ってください！ (2019年12月25日 22時) (レス) id: bd60e02c69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sakura | 作成日時：2019年10月24日 22時
