彼女はきっと恋をする【爆処サンド】

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頭がガンガンする。割れそうなぐらい痛い
誰かが私を呼んでる。うるさい。頭に響く




「い、いやだ...にい、さん...」




護身用で持たされていた拳銃をこめかみに当てる。
私はもう、生きてちゃいけないんだ

私が兄さんを殺した。代わりようのない事実


あの日


あの夜


兄さんを追いかけなければ


追わなければ


兄さんは




「はは、もう嫌だ...嫌だよ....ごめんなさい...
ごめんなさい兄さん....」




引き金を強く握り思いっきり引く
パァンと乾いた音が夜の街に響き渡る

銃口は私の頭ではなく空を向いていた
確かにこめかみに向けたのに

私の胸の辺りを見ると、松田さんと萩原さんが邪魔をしたのだ




「なんで、なんで...邪魔するんですか...？」

「お前なに勝手に死のうとしてんだよ！！」

「そうだよ！！死んだところでAのお兄さんは戻ってこない！！！」

「じゃあ！！私が生きていても兄さんは帰ってこない！！！
私が死ぬ事で償うことができる！！！邪魔をしないでよ！！！！」

「うるせぇ！！！！
お前が死んだところでお前の兄さんは報われねぇよ！！！！」

「.....じゃぁ、どうしろって、いうの....？
私のせいで兄さんは死んじゃったんだよ....？
なのに、私はこの世でのうのうと生きてる....
辛すぎるよ、こんなの....嫌だよ....！！！」

「Aちゃん生きて償うんだよ。
生きてる事でAちゃんのお兄さんは報われるんだ。
あの時Aを救ってくれたお兄さんの死を無駄にしちゃダメだ...」




自分でもびっくりするぐらい大きな声で泣いた
兄さん...お兄ちゃん...
ごめん、ごめんなさい...

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