特級呪術師が解呪するまで。【呪術廻戦0】

転校生 ページ2

先生に呼ばれておずおずと教室に入る転校生。




「乙骨憂太です、よろしくお願いします」





そう転校生が挨拶するも、真希たちは全員戦闘体制になる。

普通の呪術師である転校生ならこんなことにはならなかったが…どうも、彼にまとわりついている“呪い”はどうやらただの呪いではないらしい。



本来ならば、私も戦闘体制にならなければいけないのだが…。





「…おい、オマエ呪われてるぞ。此処は呪いを学ぶ場だ。呪われてくる奴がくる所じゃねーよ」



真希が低い声で転校生にそう放つ。




「あとAも呑気に茶飲んでないで、呪具出せ」





『うーん…』



でも先生の顔を見てごらんよ、サプライズがうまくいった！みたいな顔を！！
まぁ、顔なんか見なくても、先生のことだからどうせ訳ありなんだろうけど。



そんなことを心の中で思いながら、曖昧な返事をする。





「＿＿＿日本国内での怪死者・行方不明者は年平均1万人を超える。

そのほとんどが人の肉体から抜け出した負の感情“呪い”の被害だ。中には呪詛師による悪質な事案もある。

＿＿“呪い”に対抗できるのは同じ“呪い”だけ。
ここは呪いを祓うために呪いを学ぶ、都立呪術高等専門学校だ。」



とまぁ、基本中の基を今更伝える五条先生。それを伝えられたうえでこの学校に転入の手続きをしたと完全に思い込んでいる私達は一瞬フリーズ。




「あっ、早く離れたほうがいいよ」


先生の意味深な発言に？を浮かべては、乙骨くんにまとわりついている“呪い”が姿を現す。




「ゆう゛たを゛を、いじめるなああ」






皆いきなりのことに驚いただろうが、私は違う。

なんていい子なの…！！乙骨くんとの関係はよくわからないが、乙骨くんがピンチの時は必ず駆けつけるめちゃめちゃかっこいい女の子じゃん！！




呑気にそう思えば、その呪いはいつの間にか抑えられていて




「ってな感じで、彼のことがだーいすきな里香ちゃんに呪われている乙骨憂太くんでーす！
皆よろしくー！

…憂太に攻撃すると里香ちゃんの呪いが発動したりしなかったり……、なんにせよ皆気を付けてね〜！」



てへぺろ☆みたいな感覚で言う五条先生はそのまま続けて私達クラスメイトの紹介を始めた。
……それって私達がするものでは？？




「呪具使い、禪院真希。呪いを祓える特別な武器を扱うよ」



「呪言師 狗巻棘。おにぎりの具しか語彙がないから会話頑張って」





「こんぶ」




＿＿＿＿


ジスウガ…。

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