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未だに痛む脳天を擦りながら、夜蛾センとワタシと山田とで壁際に寄って目的の人物が来るのを待つ。
夜蛾センのお小言が終われば今度は堅苦しいゴアイサツなるものがある。今部屋でミーティングをしていた日本代表側の監督と、JFUの会長と。山田はあくまで見張り役でむさ苦しい見合いのような会合に参加するのは四人だけ。言っても大したことはない、今後ともどうぞよろしくというだけを何だか長々と引き延ばすだけのお話の何が意味あるのか、ワタシには全く理解できないけれど必要な事らしい。
そんなかったるい時間が来るのを今か今かと待っているのだが……指定の時刻になっても会長が来ない。部屋から日本代表メンバーもすっかり捌けた後で監督も変だなあと漏らしている。
「……確認にいきましょう。良くない予感がする」
「え、えぇ……?」
「……」
「? どうしたA」
「や……いや、やっぱ変な気配するわ。先行くね夜蛾セン」
ぐっぐとその場で屈伸して、クラウチングスタート。夜蛾センの声が遥か後方で聞こえたのも無視し合宿所内を走っていると、ぎやああという野太いしゃがれた悲鳴が聞こえてそちらへ方向転換。
合宿所外にある監督やコーチら用に設置された簡易喫煙所の方へと向かえば、そこには目的の人物がいた。ただし逆さまで。
ケヒケヒと笑うような顔をひっつけた呪霊が会長様をお手玉みたいに手の上で転がしては足を持ってぶら下げたりしている。随分と手癖が悪いらしいな。勢いよく飛び上がり、その手首に踵落としをするとギギギという音を鳴らしてぶちりと千切れた。そのまま呪霊の体に触れるとぶちゅ、と呪霊は地面に押しつぶされ消滅する。
重力に伴い高い位置から落ちる会長の首根っこを掴んで引き寄せ横抱きにし着地。反射だろうがワタシの服をギリギリと強く掴む手を払って地面に下ろす。
「ぎゃ!」
「っと。ども、監獄担当AA特級術師、以後よろしくデース」
「ひ、?? な、なん、なん……!!」
「腰抜けてるとこ悪いけど次行くから置いてくね。あ、夜蛾セーンあとよろしくー!」
合宿所内からワタシを追いかけてきたらしい夜蛾センが来るのを見て、そして再び彼とすれ違いながら中へと戻る。夜蛾センもさすがにワタシの行動を止めはせず会長様の側へと駆け寄っていくのを横目に、加速した。
さて、もう一体いるな。
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ことこと(プロフ) - ぐらす。さん» コメントありがとうございます！ちょっと(というかだいぶ)ネジの吹っ飛んだ夢ちゃんのドタバタが見たくて自給自足……そう言っていただけるととても嬉しいです……!!ありがとうございます！ (6月1日 21時) (
レス) id: fe3705f0cd (このIDを非表示/違反報告)
ぐらす。(プロフ) - 夢主さんのキャラが好み過ぎて面白いです・・・！ (6月1日 1時) (レス) @page5 id: 6255010be3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことこと | 作成日時：2023年5月31日 23時
