服従させる術式〈アゼリューゼ〉

心配故の殺気 ページ6

「傑！？傑だよな！！？心配したんだぞ！昨日補助監督から連絡あって帰ってこないって……。朝も学校いないし……」


「ずいぶん心配かけたようだね」


「俺だけじゃなくて硝子も少しそわそわしてた。……まあ、お前が死ぬ訳ねえもんな！！とりあえず良かったぜ！……で」





二人で楽しくしているところ邪魔しては悪いかと手遊びをしていたらいきなり殺気を向けられた



失礼ね、挨拶もなしに




「こいつ？傑の任務の呪霊って」





そう言った直後、また地面に亀裂が入った



間一髪避け、彼をじっと見る



あれは……六眼


すーちゃんが話していた気がするわ


内容は……何だったかしら、忘れちゃった






「おい！待て悟！違う！いや違くはないけど！！とにかく違うんだ！！いや違わないけども！！！」


「どっちだよ！？」


『落ち着きなさいよ』


「「元はと言えばお前のせいだろ！！」


『あれ』




怒られてしまった






「あー、くそっ！なんなんだよお前……」


『呪霊』


「そうっじゃあなくてだなああ！！」





この人キレ症なのかしら


こんなに私に怒る人はすーちゃん以外初めてだわ






「えっと、とりあえず説明しないとだね。硝子も呼んで学長室に行こうか」






なんだかお偉いさん(?)のところに行くことになったらしい




途中で硝子、と言う人間と遭遇して、今は学園長室とやらに向かっている最中


……ボロいわね、この校舎






「あははっ、だよね〜」


『！』


「顔に書いてあるよ」





突然びっくりした


この子は……硝子、だったかしら




『すーちゃんに「お前はもう少し表情を豊かにしろ」と言われて練習した成果が出たのかしら』


「すーちゃん誰？」


「硝子、それは後でまとめて説明するよ」


「後さっきも言ったがそいつ呪霊だからな」


「いやー、正直全く呪霊には見えないね。無気力人間って言われたら疑わない」


「それには激しく同意するよ」


「ホントだよな……」





？ 私は人間っぽいのかしら


ちょっと複雑だけど悪くはないわね

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