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｢――で、ソレがオンボロ寮に滞在しているのが分かりました。そこまで害が無いのならば放置でも良いかと思ったのですがねぇ……今朝のユウさんの慌てようからして、碌でもない奴だと発覚しまして｣
｢そこで、Aさんに協力して貰ったんです！｣
｢霊力で作り出した私を操り、目的を突き止めることになりまして。ソレの目的は私の消滅であったようですけれどね｣
ツイステッドワンダーランドにとって異物であるAを消滅させ、更にはユウを衰弱させるつもりであったのだろう。
だがしかし、Aがそんな簡単に掌で転がされるわけもなかったのだ。
寧ろ、元の世界の知り合いを利用されている分だけ彼女の怒りを増長させていたりもする。
｢ということで、ユウさん｣
｢ん？｣
｢その屑を処理するので、少しお力をお貸し頂いてもよろしいですか｣
｢勿論！ 何でもする！｣
ユウとしても悪夢を見させられた挙句、偽物だとはいえ目の前でAを消されたのだから怒り狂っているのだ。
彼からの了承を得られたことから、Aも早速行動に移していく。
｢"
Aがユウと手を合わせ、上記の言葉を唱えた次の瞬間、醜い叫び声をあげながら先程の男がユウの体から飛び出してきたのであった。
地面をのたうち回り、首を掻き毟っている男を塵を見るような瞳で見下ろしたAは痣丸を顕現させると、躊躇いもなく男の心臓目掛けて振り下ろす。
｢―――ッ！！！！ アアアアッ！｣
｢モルペウス、ポベートール、パンタソスの能力を併せ持つ使い魔を生み出そうとした人間が、その怪物になっていれば世話無いですねぇ｣
どうやら、Aは短時間でありながらも全てを調べ上げていたようだ。
禁忌を犯そうとした人間が術を跳ね返されてしまった、だなんてよく聞く話だろう。
｢……愚かしい、失せよ｣
そのまま動かなくなったソレを拘束した状態でクロウリーに渡してから溜息を吐き出せば、固まっていた時間が漸く動き出す。
すると、皆が一斉にぶわぁっと涙を溢れ出させ、ひくひくと嘔吐きながらAに飛びついてきたのだ。
重みで苦しそうなAのことなど気にせずに、感情の赴くまま、彼らはぎゅうぎゅうと抱き締めて甘え始めたのであった。
＊
レイ様リクエスト、元の世界に戻ったドッキリ。
ドッキリというか、化かされたというか、掌で転がされていたというか。
この様な内容で大丈夫でしたでしょうか……？
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神桜佳音(プロフ) - ゆるりさん» わざわざありがとうございます！更新楽しみにお待ちしておりますね！ (2020年6月13日 12時) (
レス) id: 8032f2476b (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 咲桜さん» こちらこそ素敵なリクエストありがとうございました！ (2020年6月2日 22時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
咲桜(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございました！和歌のチョイスも素敵でした！ (2020年6月2日 21時) (レス) id: cb464004df (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 神桜佳音さん» そっちもありましたね！ 何となく思い浮かんだ歌を書いてたので……くっ、そっちでもよかったのに……！！ 後で出させて頂きます！ (2020年6月1日 23時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
神桜佳音(プロフ) - こんばんは！いつも楽しく読ませていただいております！最新の更新の話で百人一首が出ておりましたが、君がためで、監督生君は春のに続けたのでしょう？おしからざりし命さえもあったのでは…？と思ってコメントしてしまいました！更新応援しております！ (2020年6月1日 22時) (レス) id: 06bd6db604 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年5月18日 1時
