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怒り心頭といった様子で乗り込んできたリドルの後ろにはハーツラビュル組とユウ、グリムの六人の姿があった。
｢フロイド！！ キミは何時もいつも変なことばかり考えついてはAを巻き込んでッ！｣
｢Aちゃんが更に可愛くなったからいーじゃん。何でそんなに怒ってんの？｣
｢確かに可愛らしさは増したけども！ ボクはAを巻き込むなと言っているんだ！｣
論点が微妙に違うだろう。
Aが二人の論争を呆れた目で見ていれば、ユウとデュースからじいっと見つめられていることに気が付いた。
どうやら彼ら、Aの感情を猫耳と尻尾で理解しようと考え、詳しい猫の生態が書かれている本を持ってきたらしい。
常日頃、鉄仮面を外すことがなく、感情の読み取りにくいAの心の内を知りたいと思う気持ちも分からんでもないだろう。
｢尻尾がくるっと巻きついてるから、これはリラックスしてる時！｣
｢心臓に毛でも生えてるんじゃないか？｣
｢散々な言い様ですねぇ｣
ホットジャムミルクを飲みながら、スフレチーズケーキを食べているAは、確かにデュースが言うように心臓に毛が生えていても可笑しくはない。
ぎゃあぎゃあ言い合っている二人がすぐ側に居るというのに、気にする素振りなど一切見せていないのだから。
｢Aさん、今度はチョコレートチャイを入れてみました。よければどうぞ｣
｢僕からはハートのミルクギモーブを。以前、商談相手が農家の方でしてね、その時に沢山の牛乳や卵を頂いたんです。それで作ってみました｣
ジェイドとアズールからAが盛大に甘やかされているの光景を、エーデュースが引き攣った顔で、トレイとケイトが苦笑いの表情で見守っている。
そんな中、渦中のAだけが皆とは少しだけズレたことを考えていた。
｢……猫に因んで牛乳ばかり使用しておりませんか、貴方達｣
｢おや、バレました？｣
｢先程から牛乳を大量使用する飲み物とスイーツばかりですもの、分かりますよ。甘い食べ物は好きですから何も言いませんでしたが。……おや｣
すると、ぽふんっという音と共にAの猫耳と尻尾が消え、Aは元の人間の姿に戻ってしまった。
それに気が付いたフロイドが心底残念がり、この二日後に再び薬をぶっかけようと試みたのは別の話である。
＊
月兎様リクエスト、猫耳が生えた御話。
勝手ながら、新しくリクエストして頂いた方を書かせてもらうことにしました。
ということで猫耳と尻尾とミルクでした。猫は可愛いですよね。
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神桜佳音(プロフ) - ゆるりさん» わざわざありがとうございます！更新楽しみにお待ちしておりますね！ (2020年6月13日 12時) (
レス) id: 8032f2476b (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 咲桜さん» こちらこそ素敵なリクエストありがとうございました！ (2020年6月2日 22時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
咲桜(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございました！和歌のチョイスも素敵でした！ (2020年6月2日 21時) (レス) id: cb464004df (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 神桜佳音さん» そっちもありましたね！ 何となく思い浮かんだ歌を書いてたので……くっ、そっちでもよかったのに……！！ 後で出させて頂きます！ (2020年6月1日 23時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
神桜佳音(プロフ) - こんばんは！いつも楽しく読ませていただいております！最新の更新の話で百人一首が出ておりましたが、君がためで、監督生君は春のに続けたのでしょう？おしからざりし命さえもあったのでは…？と思ってコメントしてしまいました！更新応援しております！ (2020年6月1日 22時) (レス) id: 06bd6db604 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年5月18日 1時
