Request：妖精からの寵愛 ページ45
とある日の昼休みのことだ。
レオナとラギーに弁当を渡してから大食堂へと向かっていたところ、一年生五人組と一緒に昼食をとる流れとなった。
ケイトとトレイからおかずを盗まれたり、エーデュースから弁当を作って欲しいと強請られたり、グリムに甘えられたりしたものの、Aは無事に食事を終える。
｢Aちゃんの料理美味しかった〜！ 今度オレにも作ってよ、レオナくんとラギーくんだけずるい！｣
｢お、それはいい案だな。ケイトと一緒に俺も頼むよ｣
｢私に何人分の昼食を作れと仰っているのか理解しておりますかね｣
｢｢八人分｣｣
｢はっ倒しますよ｣
何をサラッと言っているのだ。
思わず口調が荒くなるものの、もともとが丁寧過ぎるので恐ろしさは感じなかったらしく、ケイトとトレイは楽しげに笑っている。
食後のデザートとしてブルーベリータルトを食べていると、誰かから肩をトントンと叩かれた。
何時ものようにフロイドやアズールかと思ったが、向かい側に座っている二人が目を見開いて固まっていることから違うのだと分かる。
フォークを置いてから振り向いてみると、黒髪で長身の彼が後ろに佇んでいた。
｢久しいな、A｣
｢おや、あの時の殿方ではありませんか。お久し振りにございます｣
｢僕のつけた痕は……うん、残っているな。良かった｣
｢これを見たヴィルさんがお怒りでしたが、一体これは何なのでしょう｣
｢？ 祝福を授ける、と言っただろう？｣
会話がいまいち噛み合っていないことに、Aとマレウス以外の生徒達だけが気付いていた。
因みにトレイとケイトは、"あの"マレウス・ドラコニアとAが知り合いであり、尚且つ何か関係があるという事実を受け入れきれずにキャパオーバーしてしまっている。
すると、空になった皿とフォークがふわふわと浮いて返却口の方向へと飛んでいってしまった。
マレウスが何やら指を動かして魔法を使用しているようなので、きっと彼の仕業なのだろう。
｢さて、行くぞ｣
｢何処にでしょう｣
｢僕の部屋だ｣
｢……はて｣
｢｢はぁ！？｣｣
｢ちょっ、それは駄目だってマレウスくん！｣
｢A、こっちに――｣
危険信号を感じ取ったのか、トレイがAへと手を伸ばして引き寄せようとしたものの、マレウスが咄嗟に彼女を抱き込んだことで失敗に終わる。
そして、二人は蛍のような光の粒を残してこの場から居なくなってしまった。
｢俺はリドルを呼んでくる！｣
｢ならオレはサバナクローに！｣
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ゆるり(プロフ) - ミニ林檎さん» お褒めの言葉、ありがとうございます！承りました。順番に書いていますので、少々お時間頂きますね。 (2020年4月23日 23時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
ミニ林檎 - 素敵な、ストーリーですね。リクエストしたいのですが閣僚の皆んなから追いかけられる話が見たいです。 (2020年4月23日 20時) (レス) id: a0bbb5bb79 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - ＊＊さん» こちらこそ、素敵なリクエストありがとうございました！楽しく書かせて頂きました〜！ (2020年4月23日 13時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
＊＊(プロフ) - ポムフィオーレのみなさんの美を追求する姿勢は夢主ちゃんにとっても居心地がいいものなのかなあと、ほっこりしました…！想像するだけで幸せになれる素敵なひとときをありがとうございました (2020年4月23日 11時) (レス) id: dd9fb51a76 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 月兎さん» わ〜！！そんなことを言って貰えて光栄です！リクエスト承りました。順番に書いていますので、少々お時間頂きますね。 (2020年4月23日 0時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月17日 0時
