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｢さ、流石……マレウス様が気にかける御方だ……！！｣
そのマレウスという人物がいまいち分からないのだが、今はそれについて掘り下げる場合ではないだろう。
Aは私欲で民を傷付ける人間を嫌う。
レオナ自身のことは優しく、配慮と熟慮の出来る人物だと思っているのだが、今回の出来事は性急に過ぎているとしか思えなかった。
何が彼を駆り立てたのかは知らないが、関わりのあるAからすれば彼らしくもない気がするのだ。
｢さぁA、わしの手をとるのだ。共に参るとしようぞ｣
そして、A達の姿は一瞬でこの場から消えたのであった。
＊＊＊
向かったのはサバナクロー寮のマジフト場。
そこにはリドル率いるハーツラビュル寮と、サバナクロー寮の生徒達が魔法で攻防を繰り広げていた。
"魔法を封じこめる"ことの出来るリドルのユニーク魔法、
｢チッ……やっぱりこいつらじゃリドルの相手は無理か｣
｢シシシッ！ でも、こんなことしたってどうせディアソムニアのヤツらはもう手遅れっス！｣
｢――ほほう？ それは興味深い話じゃ｣
｢誰が手遅れだと？｣
｢この通り、俺達ディアソムニア寮の選手には怪我一つない。観衆達の怪我も治されている。そいつらと、Aさんのおかげでな｣
｢えっ！？ あれっ！？ お前らはさっき、群衆に飲み込まれた筈……｣
｢ざーんねん！ あれはオレのユニーク魔法『
へらりとした軽い笑みを浮かべながら現れたケイトが、楽しげにラギーの質問に答えていく。
この計画を持ちかけたのはリドルであり、ディアソムニア寮の中でも一番話しかけやすいであろうリリアに話が通されていた。
彼らが気になっているAが、若しかしたらレオナ達の味方である可能性も含めて。
しかし、そこでリリアはこう言い切ったのである。
｢有り得んな。Aはレオナ達の味方ではあるまい｣
と。
まず第一にAに利益はないこと、第二に彼女はそこまでお人好しな性格をしていないこと。
そして第三に、AAという人物は利益に釣られるような人間ではなく、己の信条と経験に基づいて行動を起こす人物であるということだ。
実はこの裏で、Aのことを一瞬でも疑ってかかったリドル達にマレウスが怒っていたということを彼らは知らない。
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レイ - とても面白くていつも見させて頂いています！更新楽しみにしてるので頑張って下さい！ (2020年4月12日 14時) (
レス) id: 906bb64cc1 (このIDを非表示/違反報告)
MaO(プロフ) - 何度も読み返す程、とても面白いです！いつも素敵な作品をありがとうございます！ (2020年4月10日 12時) (レス) id: 3dee49fcd0 (このIDを非表示/違反報告)
最初は、ぱー(プロフ) - 面白すぎて、イッキに読んでしまった…………。ゆるりさん無理のない程度に更新頑張ってください！ (2020年4月10日 3時) (レス) id: 9e43d059be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月9日 13時
