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｢そんなことより、トレイ先輩の怪我ってどんなカンジなんすか？｣
｢ああ、階段から足を踏み外したんだ。受け身を取り損ねて右足を派手にやっちまった。暫くは松葉杖生活だな｣
｢え！ それ、割と重症じゃないですか！｣
｢今年のマジフト大会、俺は見学になりそうだ｣
そういえば、最近ポムフィオーレ寮でもマジカルシフト大会に向けて練習している光景をよく見ることを思い出した。
ヴィルに居るだけでいいから見に来い、それだけで士気が上がると詰め寄られて数回見に行っているものの、Aからすれば不思議なスポーツ。
やはり此処は異世界である、と認識し直した瞬間でもある。
すると、次に部屋に入ってきたのはリドルだった。
｢何だいキミ達、怪我人の部屋にどやどや集まって。……って、Aじゃないか。トレイのお見舞いに来てくれたんだね｣
｢ケイトさんから連絡を受けまして。お邪魔しております｣
｢うん、いらっしゃい｣
｢ふな"っ！ 怒りんぼリドル！｣
｢怒りんぼって、キミ達がルール違反をしないなら怒らないよ。トレイ、具合はどう？ 何か食べたいものや、飲みたいものはある？｣
｢そんなに心配しなくても大丈夫だって言ってるだろ？｣
｢でも、その怪我はボクのせいで……｣
｢どういうことっスか？｣
リドルの説明はこうだった。
彼は所用があったらしく、昼休みに三年生の教室まで訪れたらしい。
その時に、トレイに放課後のマジフトの練習に遅れるから先に始めておいて欲しい旨を伝えたのだが、階段降りているところで足を踏み外してしまった。
リドルのことを庇ったトレイが、先程言ったように右足に強い負荷を掛けてしまったとのこと。
｢ユウ、これってさ……｣
｢やっぱりウッカリじゃないかも｣
｢ささ、もう怪我人はゆっくり休ませてあげよ。退散、退散〜｣
移動してハーツラビュル寮の談話室にて。
｢で、ケイト。何かトレイの前では言いにくい話があるんだろう？｣
｢流石リドルくん、話が早いね。ユウちゃん達、トレイくんの怪我について何かしってるんじゃない？｣
｢実は……｣
ユウの口から語られたのは、クロウリーから二人にお願いされた内容について。
どうやら寮に関わらず、マジフト大会出場者が次々に怪我を負って出場停止になっているらしい。
それももう十人に達しているだとか。
ケイトが己を此処に連れてきた理由が大体予想出来てしまい、Aは紅茶を飲みながら内心溜息を吐き出した。
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レイ - とても面白くていつも見させて頂いています！更新楽しみにしてるので頑張って下さい！ (2020年4月12日 14時) (
レス) id: 906bb64cc1 (このIDを非表示/違反報告)
MaO(プロフ) - 何度も読み返す程、とても面白いです！いつも素敵な作品をありがとうございます！ (2020年4月10日 12時) (レス) id: 3dee49fcd0 (このIDを非表示/違反報告)
最初は、ぱー(プロフ) - 面白すぎて、イッキに読んでしまった…………。ゆるりさん無理のない程度に更新頑張ってください！ (2020年4月10日 3時) (レス) id: 9e43d059be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月9日 13時
