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｢何故｣
｢｢(え？ そこ聞く！？ 聞くのお前！！？)｣｣
｢クフフ、簡単なことよ。お主のことを我がディアソムニア寮が気になっておるからだ。特にマレウスの奴が気にしておってなぁ……もしや、知り合いか？｣
｢いえ、知り得ませんね｣
｢そうか、まあよい。食事中に失礼したな。わしは失礼するぞ。今からマレウスにAと話をしたと自慢せねばならぬからな｣
ふにゅり、何か柔らかいものが彼女の鼻先に触れた。
そのまま姿を消すリリア、何事も無かったかのように食事を再開するA、顔を真っ赤にするデュースとユウに、彫刻みたいに固まった残り三人。
何ら関係のない周囲の人間から突き刺さるような視線を送られて、彼女が漸く反応を示す。
｢……何か｣
｢いや、何かじゃねえよ！？｣
｢何でそんなに冷静なんだゾ！｣
｢今……Aちゃん、鼻のさきっちょに、ちゅー……されたよね？｣
｢されましたね｣
ケイトが恐る恐る確認すると、Aはすんなりとその言葉を肯定する。
彼らの内心は、何故彼女が鼻にキスをされたのにあそこまで無反応で食事を再会出来るのか、という疑問で一致した。
この場合、世間一般的に正しい反応をしているのはユウ達だろう。
ごほん、とトレイが咳払いをしたことによって話題の軌道修正が行われた。
｢ま、まあ……そんなわけでディアソムニア寮は少し特殊な奴が多いイメージだな。魔法全般に長けた優秀な生徒が多い。寮長のマレウス・ドラコニアは、世界でも五本の指に入る魔道士と言われてるくらいだ｣
｢それに興味を持たれてるAちゃんって凄いんだね……何かしたの？｣
｢いえ、貴方と同じように目が覚めたら棺桶の中でしたので。特には｣
｢マレウスくんは正直、ヤバヤバのヤバだよね。つか、それを言うならウチの寮長も激ヤバなんだけど〜｣
｢ほんっとにな！ タルトを一切れ食った位でこんな首輪つけやがって。心の狭さが激ヤバだよ｣
｢……ふぅん？ ボクって激ヤバなの？｣
｢そーだよ。厳格を通り越して横暴だろ、こんなん｣
｢エース！ 後ろ！｣
デュースが顔を引き攣らせながら慌てて呼び掛けると、エースはロボットのような動きで後ろに振り向く。
そこにはハーツラビュル寮の寮長であるリドルが仁王立ちをしていた。
眉を吊り上げ、むすりと不満げな表情をしている為に王者の貫禄のようなものが出ているような気もする。
｢……やぁ、A｣
一変、リドルはふわりと笑ってAに声を掛けたのであった。
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にゃーちゃん - とても面白いです！これからも頑張ってください！ (2021年5月16日 20時) (
レス) id: 6c3b400c86 (このIDを非表示/違反報告)
しおあめ。(プロフ) - 突然のコメント失礼します。フロイドが主人公につけたあだ名の"クリオネ"は、すでにオルトを指すものとして使用されていたと思います。 (2021年4月5日 13時) (レス) id: e70718cc0c (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり - はぁーー好みです！面白いです！！ (2020年5月30日 16時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
蝶妃 - 夢主ちゃんとキャラの絡みが見ていて面白いです！マレウス様やリリア様ともっと絡んで欲しいですね。これからも頑張ってください！！ (2020年4月8日 7時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
リリア - 初めまして、読んでいて楽しい作品ですね、主人公のキャラも結構好きです。勿論ゆるりさんのペースで更新頑張ってください (2020年4月7日 22時) (レス) id: 008426968d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月2日 1時
