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Jade side

フロイドとアズールとわかれて、僕が教室へと足を踏み入れた時、ふんわりと昨日の彼女の香りがしました。
ですが彼女は二年生ではなく一年生、それに二年E組には仲の良いポムフィオーレ寮の方はいない筈。
では何故……と思ったところで、彼女の香りを身に纏っているクラスメイトを見つけました。


「おや、リドルさん。おはようございます」


彼だ。
しかも、香りが染み付いたというよりかは、香りそのものが彼から漂ってきている。
何故でしょう……不愉快ですね。
それにどことなくリドルさんは上機嫌ですし、ここは思い切って聞くべきでしょうか。


「Aと会いましたか?」

「何故だい。それに、キミとAに関わりがあるようには思えないけれど」

「実は昨日、お会いしまして。ハーツラビュル寮の生徒さんから逃げて、隠れているところをフロイドが見つけたんですよ」

「フロイドだって……? キミ達、彼女に変なことをしていないだろうね?」


おや、酷い言われようですね。
ですがフロイドが彼女のスカートを捲り、血を舐めたのは事実ですが、僕は何もしていませんよ。


「"僕は"何もしていません」

「つまりフロイドは何かしたんだね……? 忠告しておくけれど、Aに迷惑をかけることはこのボクが許さないよ」


おやおや、怖いですね。
それよりも僕が気になっているのは、何故リドルさんのブレザーからAの香りが漂ってくるのかなのですが。
じぃっと視線を送ると、自分が質問に答えていないことに気が付いたようで、リドルさんは渋い表情で答えてくれました。


「昨日、売店から寮へと戻る最中の彼女と出会してね。もう夜なのにブレザーを着ていなかったから、ボクのものを貸しただけさ」

「ああ、ですから、リドルさんのブレザーから彼女の芳しい甘い香りがするのですね」

「そういうことだよ」


つん、とリドルさんが顔を前に向けたので、これ以上会話をする気はないという意思表示でしょうね。
残念です、もう少し掘り下げて話を聞きたかったのですが……まあ彼に限って、風紀を乱すようなことはしないでしょう。

でも厄介ですね。
気付いたのが僕だったから良かったものの、フロイドに見つかっていたらリドルさんがどうなるか分かりませんし。
それにフロイドは彼女のことを気に入っているようですから、彼女を絞めに行くかもしれませんね。


「(……その時は、僕も交ざりましょうかね)」


つい笑い声を零してしまいました。

あまーいタルトをつくりましょう→←4



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にゃーちゃん - とても面白いです!これからも頑張ってください! (2021年5月16日 20時) (レス) id: 6c3b400c86 (このIDを非表示/違反報告)
しおあめ。(プロフ) - 突然のコメント失礼します。フロイドが主人公につけたあだ名の"クリオネ"は、すでにオルトを指すものとして使用されていたと思います。 (2021年4月5日 13時) (レス) id: e70718cc0c (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり - はぁーー好みです!面白いです!! (2020年5月30日 16時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
蝶妃 - 夢主ちゃんとキャラの絡みが見ていて面白いです!マレウス様やリリア様ともっと絡んで欲しいですね。これからも頑張ってください!! (2020年4月8日 7時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
リリア - 初めまして、読んでいて楽しい作品ですね、主人公のキャラも結構好きです。勿論ゆるりさんのペースで更新頑張ってください (2020年4月7日 22時) (レス) id: 008426968d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆるり | 作成日時:2020年4月2日 1時

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