Request：世界を知らぬ仔猫 ページ10
｢ねぇねぇ、A！ これ食べてみて〜？｣
｢……香り的に魔法薬の練り込まれたキャンディですね。嫌な予感がするのでお断り致します｣
｢やだ、食べて！｣
｢嫌ですってば。あそこに居られるエースさんに食べさせては如何です｣
｢カニちゃんにはもう食わせたもん。なーんにも起こんなくてつまんなかった｣
もう既に被害にあっていたらしく、エースとデュースは凄まじい吐き気に耐える為に両手で口元を押さえ、その場に膝を突いて体を丸めている。
フロイドの気分屋で強引なところは今に始まったことではないが、今回は本気で嫌な予感が止まらない故に、Aは他人を巻き込んでまでも回避しようとしていた。
そうであったのだが、純粋な力でフロイドに勝てるわけもなく、口に無理矢理キャンディを突っ込まれたのである。
吐き出そうとしたのだが、彼の左手が口元を覆い隠しているし、右腕でがっつり腰を抱かれている為、Aは諦めてキャンディを舐め始めた。
｢おいし？｣
｢普通にキャンディです。アップルティーの様な味ですね｣
｢何が起きるかなぁ｣
｢何も起きて欲しくはないのですがねぇ｣
わくわくとしているフロイドには悪いが、Aとしては何事もなく済む方が有難い。
溜息をつきつつ飴玉を舐め続ければ、半分程に小さくなったところで中からトロリと甘ったるいソースが出てきた。
そして、そのソースを唾液と共に飲み込んだ次の瞬間、ぽふんっと真っ白な煙が発生して、Aの体を包み隠したのである。
最初はどんな変化が起こるのか楽しみにしていたフロイドであったが、煙が晴れていくに連れて顔色を悪くさせる。
｢おや、フロイド。そんな所で立ち尽くしてどうしたんですか？｣
｢ねぇ、ジェイド。オレ、ヤバいことしちゃったかも｣
｢え、何です？｣
｢Aのこと、稚魚にしちゃった……ど、どうしよぉ……｣
先程までAが立っていた所には、特徴的な紫色の髪を持つ五歳位の幼子がすよすよと眠っていたのだ。
これには流石のフロイドもヤバいと焦っているし、ひょこりと現れたジェイドは吃驚して目を見開いているし、嘔吐いていたエーデュースとその世話をしていたユウとグリムは違う意味で顔を真っ青にさせている。
｢どどどっ、どうって！ 取り敢えず保健室とクルーウェル先生！｣
｢僕とグリムはクルーウェル先生を呼んでくる！｣
｢なら僕がAを運ぶ！ おいエース、リーチ先輩達を連れて来いよ！｣
｢もしもし、アズール。実は――｣
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太宰、乱歩などの頭脳派推し - いろんな世界に行ってるみたいなので、其処で知ったボカロなどを歌ってみてほしいです！歌ってみた的な。 (2022年3月14日 3時) (
レス) @page20 id: 6e38a4139d (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 舞夜桜さん» リクエストですね、大丈夫ですよ！ 喜んで承ります〜！ 少しお時間いただきますね。 (2020年7月27日 21時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
舞夜桜 - モブ男が夢主を襲う｢身体中を触ったり、叩いたりする」 それを目撃したキャラが激おこする。 とか書けますでしょうか？ 無理でしたら大丈夫です！ (2020年7月27日 20時) (レス) id: 7970974f99 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - ミミズクさん» ありがとうございます〜！！ 無理してませんよ！ 楽しくやってますから！ これからも頑張りますね！ (2020年7月17日 9時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
ミミズク - いつ見ても最高です！更新無理せず頑張ってください!!! (2020年7月16日 23時) (レス) id: e138928b3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年7月4日 16時
