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その結果、Aには近付くだけで顔を顰められることとなり、心に深い傷を負ったジェイドは部屋の隅っこでしくしくと泣いているのだ。
フロイドに指を差されながら笑われようとも、皆から同情されようとも一切反応せず、彼はどんよりとした負のオーラを背負ったまま。
｢あー……ジェイド君、取り敢えずシャワー浴びてきたらどうっスか？ Aは纏わり付いてる香水が嫌いなだけで、ジェイド君が嫌いなわけじゃないみたいだし｣
｢ぐすっ……そう、します｣
｢あのジェイド先輩がガチ泣きしてる……｣
｢あんだけ溺愛してるAから近寄るなって言われたらそうなるでしょ。オレも同じこと言われたら泣くわ｣
｢というか、僕には香水の香り自体が感じられないんだが。何でAは分かったんだ？｣
｢Aちゃんだからじゃない？｣
呑気に話している一年生組をギッと恐ろしい目付きで睨み付けてから、ジェイドはふらふらと覚束無い足取りでオクタヴィネル寮へと向かっていった。
さて、ここで分かったことだが、五歳のAは途轍も無く匂いや音に敏感であるということである。
実際のところ、大人の時も香りが強かったり声が大きかったりすると嫌だとは思っているのだが、我慢をして伝えていないだけなのだ。
つまり、五歳のAの言葉は、常日頃大人の彼女が思っている言葉に猛毒を含ませたものだと考えてもらいたい。
｢A、今から飯にしよう。何が食べたい？｣
｢要らない｣
｢それは駄目だ。お前は今成長期なんだ、ちゃんと食わなきゃでかくなれねぇぞ｣
｢……別に、今まで碌に食事をしてなかったが生きている｣
｢駄目だ。おら、食いたいもん持ってきてやるから言え。何が食いたいんだ？｣
苺のタルトかシュークリームか、チーズケーキかガトーショコラか、それとも何か日本食の名前でも出てくるのか。
Aが何時も食べているものや、好物の甘い物の名前でも出てくるのかと思っていたジャックであったが、そんな淡い期待は容赦なく打ち砕かれた。
｢よく、分からない。しゅーくりーむとは、何だ｣
｢は……？｣
｢ちーずけーきや、がとー……しょこら？ は食べ物なのか？｣
｢し、知らねぇのか？ 食ったこと、ないのか！？｣
｢知らない｣
ジャックはAが甘い物を食べている時、雰囲気が柔らかくなり、幸せそうな空気を醸し出すのを見るのが好きだった。
だからこそ、食べたことは無いのは未だしも、名前すら知らないという事実が信じられなかったのである。
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太宰、乱歩などの頭脳派推し - いろんな世界に行ってるみたいなので、其処で知ったボカロなどを歌ってみてほしいです！歌ってみた的な。 (2022年3月14日 3時) (
レス) @page20 id: 6e38a4139d (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 舞夜桜さん» リクエストですね、大丈夫ですよ！ 喜んで承ります〜！ 少しお時間いただきますね。 (2020年7月27日 21時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
舞夜桜 - モブ男が夢主を襲う｢身体中を触ったり、叩いたりする」 それを目撃したキャラが激おこする。 とか書けますでしょうか？ 無理でしたら大丈夫です！ (2020年7月27日 20時) (レス) id: 7970974f99 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - ミミズクさん» ありがとうございます〜！！ 無理してませんよ！ 楽しくやってますから！ これからも頑張りますね！ (2020年7月17日 9時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
ミミズク - いつ見ても最高です！更新無理せず頑張ってください!!! (2020年7月16日 23時) (レス) id: e138928b3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年7月4日 16時
