国王とのささやかな毎日【赤】 (ページ10)

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(舘様side)
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少女漫画みたいな言葉を交わしていたら
Aは恥ずかしくなったのか
布団にもぐってしまった

『いつも真面目な顔してるくせに
そんなこと言うなんて
ずるいなぁ～って思ってるんでしょ』
『思ってない』
『そうなの？』
『だって涼太くんはいつもかっこいいよ』

『なんて？布団でくぐもって聞こえなかった』
『うるさい』
『もう1回言ってよ』
『言わない』
『だめ？』
『だめ』
『おねがい！聞こえなかったんだって』

少し、しつこいかなと思いながらも
照れて怒るAが可愛くてついついやってしまう
『聞こえてるんでしょ！！』
と俺のしつこさに耐えられなくなったAが
ぷっくり顔と共に姿を現した

『うん、聞こえてたよ
からかってごめんね』
そう言いながらいまだふくれつらの
彼女のおでこにそっとキスを落とす
『涼太くんってずるいよね』
『さ！寝よっか』

まだAはなにか言いたそうな顔をしていたけど
強制的に睡眠モードへ移行させる
そっと彼女の体を抱き寄せれば
大人しく腕に抱きついてくる

そんなAが愛おしくて
そっと瞼にキスを落とす
『おやすみ、俺のお姫様』

Aの耳は真っ赤になっていて
それをまたからかいたい衝動に襲われるけれど
見てないことにしてあげよう
明日の朝は早いから仕方がない

だからゆっくりおやすみ
またあした。